終活カウンセラーとは?資格内容から取得後の活かし方まで徹底解説!
終活カウンセラーは、終活について幅広い知識をもつ資格として近年注目が増しています。
しかし、中には「一体終活カウンセラーはどんな資格だろう」「終活カウンセラーを取って役に立つかな」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では終活カウンセラーの資格内容や資格のメリットとデメリット、さらには資格取得後の活かし方までを解説します。
最後まで読めば、終活カウンセラーの中身がわかり、資格を活かせるようになるでしょう。
目次
終活カウンセラーとはどんな資格か
終活カウンセラーは一般社団法人終活カウンセラー協会が運営している資格です。終活カウンセラー協会は2011年に設立された新しい法人で、終活カウンセラーの資格を通じて終活活動の普及を目指しています。
資格は2級・1級・認定終活講師の3つです。どんな方が受験しているのか、資格取得がおすすめな方も紹介します。
終活カウンセラーは何をするのか
終活カウンセラーは終活に関する悩みや不安を解消し、専門家や専門会社との架け橋となる立場です。終活に関するあらゆる問題を把握し、解決のアドバイスをします。最終的には終活を通じて人生を前向きに生きるための手助けが役割です。
どんな方におすすめの資格なのか
終活カウンセラーはどんな方におすすめの資格なのでしょうか。仕事上、終活に関して相談されて適格な回答ができるようになりたい方や、自分自身の終活に関しての知識を固めたい方におすすめです。
少子高齢化社会を生きる私たち全員が関係するであろう終活。そのプロである終活カウンセラーはこれからますます自分や家族を助ける、とても重宝される資格になるでしょう。
資格受験者はどんな方が多いか
主な年齢層は、60~70代の終活に身近な方々がです。さらに親や自分の終活を積極的に考えている40~50代の方や、将来の仕事に活かそうと20~30代の受験者もいて、幅広い世代の方がチャレンジしています。
また仕事に活かしたいと考えている方や、日常の終活に役立てたいと考えている方など、受験者の動機はさまざまです。
資格試験の内容とレベルは?
終活カウンセラーの資格を受験する上で試験内容やレベル、難易度などを事前に知っておきましょう。試験は2級から1級、認定終活講師と基礎からプロレベルまで幅広く用意されています。資格のレベルは以下の通りです。
資格 | 資格レベル |
---|---|
終活カウンセラー2級 | 自分の終活、または自分のエンディングノートを書くための知識を身につける |
終活カウンセラー1級 | 終活関連の相談対応や情報の開示、エンディングノートの作成指導ができる |
終活カウンセラー協会認定講師 | 終活カウンセラーを目指す人材を指導者として育成できる |
自分の受験する資格に向けて求められるレベルをイメージして合格を目指してください。
試験範囲の内容は?
試験範囲は、終活の基礎知識から保険や相続など多岐に渡り、以下の通りです。
出題範囲 | 内容 |
---|---|
終活の基礎知識 | 終活の必要性と終活カウンセラーの役割 |
介護保険と介護サービス | 介護保険制度の仕組みと介護サービスと終末医療について |
保険 | 保険の役割と税法・保険の見直しに関する知識 |
年金 | 年金制度と老後に活かす方法 |
相続 | 相続と遺言の基礎知識・相続税の仕組みとエンディングノートの作成 |
お葬式・供養 | お葬式とお墓のトレンドと価格決定の仕組みと種類 |
基礎知識からお墓に関してまで幅広い知識が要求されます。しっかり学んで幅広い知識を身につけましょう。
難易度と合格率は?
終活カウンセラー2級の合格率は約9割と言われ、合格基準は70点以上となっています。高い合格率の理由は、そもそも終活の普及を目的としての資格試験であり落とすための試験ではないからです。試験内容の講義をしっかり聞いて受験をすれば、合格は難しくないでしょう。
1級と協会認定講師の合格率は公表されていませんが、当然2級よりは合格のハードルは高いです。
受験料金と年会費は?
終活カウンセラーの資格には講義費用を含む受験料金と資格更新のための年会費が必要です。年会費は終活の啓蒙を目的として、協会の運営費や イベント開催費用に使われています。資格別の費用内訳は以下の通りです。
資格 | 受講料(税込) | 資格更新料(税込) |
---|---|---|
2級終活カウンセラー | 15,000円(学生10,000円) | 5,000円 |
1級終活カウンセラー | 事前審査3,000円+ 会場コース45,000円 オンラインコース50,000円 のどちらかを選択 | 5,000円 |
終活カウンセラー協会認定講師 | 300,000円 | 5,000円 |
資格別にかかる金額がかなり違うので、事前に把握しておくと心の準備もできます。
終活カウンセラーの資格を取るメリット
終活カウンセラーの資格を取るメリットは以下の5つです。
- 専門家としてカウンセリングできる立場になれる
- 役所への申請や同行のサポートができる
- 専門家として相談会や勉強会を主催できる
- 他社との差別化ができる
- 自分自身の将来への不安解消になる
終活カウンセラーのメリットを順番に見ていきましょう。
専門家としてカウンセリングできる立場になれる
終活を考えている方にカウンセリングができ、学んだ知識を活かせます。具体的には保険や年金の扱いや残された家族への相続や墓じまい、葬儀の方法など相談内容はさまざまです。
終活での悩みに対して専門家としてアドバイスをします。ときには整理業者や弁護士、税理士の方を紹介するといった専門家・専門業者との橋渡し役も仕事の一部です。
役所への申請や同行のサポートができる
終活での手続きは書類の申請などで役所が関係し、一般の方にとってはほとんど終活での手続き経験はあまりありません。何をしたらよいか、何から始めたらよいのか不安を抱えている方はたくさんいるでしょう。
終活カウンセラーは相続や年金、葬儀などの申請のときに立ち会って相談者の不安を和らげる役目があります。
専門家として相談会や勉強会を主催できる
終活に関して不安を抱えている多くの方に向けて、相談会や勉強会を開催できます。セミナーなどの活動を通じて終活を世間に認知してもらう役割も果たします。
終活カウンセラーは終活の意義を1人でも多くの方に伝える「終活の伝道師」です。
他社との差別化ができる
終活カウンセラーは終活に関するあらゆる分野の知識を幅広く持っている専門家です。相談者の終活での抽象的な悩みに対して適切なアドバイスをし、他社との差別化がアピールポイントにつながります。
自分自身の将来への不安解消になる
人生のエンディングは誰にでもやってくるもので、わからない未来は誰にとっても不安なものです。
終活は人生の棚卸しをし、未来に向けて前向きに生きるための活動とも言えます。見えない未来に向けての準備が、将来への不安解消につながるのです。
終活カウンセラーは将来への不安解消にも役立ちます。
終活カウンセラーの資格を取るデメリット
終活カウンセラーの資格を取るデメリットは以下の3つです。
- 受験料金が高い
- 認知度が低い
- 資格取得が収入アップにつながりにくい
終活カウンセラーのデメリットを詳しく見ていきましょう。
受験料金が高い
まずは終活カウンセラーの受験料金です。2級で10,000~15,000円、1級で45,000円~50,000円、認定講師となると約300,000円かかります。この他に資格更新のための年会費も別にかかり、資格試験としてはかなり高額です。
しかしこの料金は資格の受験料金だけではなく、各分野の専門家の講習代も込みの金額になります。しかも勧誘などのない、あくまで中立的な立場での講習なので安心して受けてください。
受験料金は講習費用も含めたものなので、十分に価値はあります。
認知度が低い
終活カウンセラーの資格はまだまだ世間の認知度が高くありません。協会自体の歴史もまだ約10年と短いです。
しかし最近ではエンディングノートアプリがあったりと、若い世代でも終活を意識している人が増えています。
そんな時代背景の中、終活カウンセラーもこれから注目度は増すでしょう。
資格取得が収入アップにつながりにくい
終活カウンセラーの資格での収入アップは現状難しいかもしれません。その理由は資格が必須の職業がなく、求人もないからです。
しかし得た知識を仕事に活かし、あなた自身のアピールポイントとして資格は活かせます。
終活カウンセラーは終活をする方の未来も、仕事で活かしたいと考える方にもプラスになる資格です。
実際に終活カウンセラーを活かせる職業とは
実際に終活カウンセラーを活かせる職業は以下の3つです。
- 介護・医療業界
- 保険業界
- 葬儀業界
福祉に関連する介護・医療業界
高齢者福祉の現場は終活と深い関係性があります。高齢者の生活面を支える介護やヘルパーの方は日頃から相談を受けやすい立場です。
多くの時間をともに過ごす間柄だからこそ、終活カウンセラーの資格を活かせます。
人生の良き相談相手としての保険業界
保険の商品自体が人生の全体、ライフプランを提案する職業です。また解約しない限りは長い期間のお付き合いになります。老後に必要な金額、病気になったときの備えなど保険商品はほとんどが将来に向けた準備です。
一生涯を支える保険だからこそ、終活カウンセラーの資格を持ってアドバイスができます。
最も最適に活かせる葬儀業界
終活は人生のエンディングの準備でもあり、葬儀やお墓と密接に関係しています。人を亡くしたときに冷静に考えられる方は少ないです。こうした場面のときに、他社との差別化をはかるためにも終活カウンセラーの資格がアピールポイントにもなります。
終活カウンセラーの資格を最も活かせる職業が葬儀業界です。
まとめ
終活と言ってもその分野は保険や年金、葬儀とたくさんあります。さらには財産や日常のものを含めた断捨離、墓じまいも考えなくてはいけません。
終活カウンセラーは終活に悩んでる方の迷いを聞いて具体的な助言をし、ときには専門家との橋渡し役も担います。
これからますます注目されていく終活。終活のプロである終活カウンセラーもまた、世間から求められる役割が増えるでしょう。