葬儀で付ける黒真珠は年齢と関係がある?真珠の選び方やマナーも解説!
葬儀で身に付けるアクセサリーの1つに、真珠があります。真珠は「月のしずく」や「人魚の涙」とも言われ、涙を表すシンボルです。中でも黒真珠は、葬儀での女性の身だしなみともされています。
「葬儀では黒真珠と言うけど年齢は関係あるのか」
「そもそも真珠は何を選んだら良いんだろうか」
上記のように真珠などのアクセサリーのマナーがわからないという方もいるでしょう。
そこでこの記事では、葬儀における黒真珠と年齢の関係や選び方やマナーなどを解説します。
真珠のマナーや意味を理解すれば、配慮ある葬儀の身だしなみができるでしょう。
目次
葬儀で身に付ける黒真珠と年齢の関係
真珠は弔事にはグレーか黒色で慶事には白色ともいわれますが、年代別に付けるものを変えるのがより配慮ある身だしなみとされています。
- 20代は何も付けないか白色の真珠
- 30代は白色かグレー系の真珠
- 40代以降は黒真珠
順番に解説します。
20代は何も付けないか白色の真珠
葬儀の身だしなみでアクセサリーは、必ずしも必須ではありません。20代のまだ若い頃はむしろ、何も身に付けないほうが良いとする考えもあります。
母や祖母からの受け継いだ真珠を付ける機会もあるかもしれません。しかし、20代で高価な真珠を付けるのは華美な印象を与えてしまう可能性もあるため注意が必要です。
グレーや黒真珠は20代には早いイメージがあるので、付けるとしたら白色を選ぶとよいでしょう。白色の真珠は慶事や弔事の両方で使えるので、最初に準備するのに最適です。
大切なのは故人を偲ぶ気持ちなので、配慮ある装いで参列するのがマナーです。
30代は白色かグレー系の真珠
社会生活をある程度過ごした30代では、白色かグレー系の真珠を身に付けると良いとされています。女性の厄年である33歳と37歳に厄除けとして、真珠を購入するのも最適な年齢でしょう。
古来より真珠には魔除けと痛みに打ち勝つ力があるとされ、公私で忙しくなる30代にふさわしいものです。また30代は冠婚葬祭の機会が増える年齢でもあり、慶事と弔事の使い分けを考えるのにもふさわしい年齢にもなってきます。
20代の白色からより30代には、より弔事にふさわしいグレー系の真珠を身に付けるのが良いでしょう。
40代以降は黒真珠
40代以降は、黒真珠が最適です。黒真珠は、落ち着いた雰囲気とエレガントな印象を与えます。40代以降になると人前に立ったり挨拶をしたりする機会も出てくるので、ふさわしいとされる黒真珠がよいでしょう。
黒真珠は希少性が高く高価なため、40代以降の大人の女性が持つのがふさわしいものです。また色合いからも、故人への哀悼の気持ちと悲しみを表すものとされています。
葬儀で身に付ける真珠は洋装が最適
葬儀では和装と洋装の選択肢がありますが、現在では参列する側は多くが洋装の喪服が一般的です。和装のおけるアクセサリーは、基本的に結婚指輪以外は付けないのがマナーとなっています。
上記の理由から葬儀で身に付ける真珠は、洋装の喪服にのみ着用するのが通例です。葬儀の場は遺族に哀悼の気持ちと故人への悲しみを表すものなので、アクセサリーなども控えめなものを選ぶのがよいでしょう。
葬儀で最適な真珠のネックレスを選ぶポイント3選
葬儀で最もふさわしい真珠のネックレスを選ぶポイントは、次の3点があります。
- 真珠の色と形
- 真珠の大きさ
- ネックレスの長さ
順番に解説します。
真珠の色と形
まずは真珠の色と形です。色と形は、以下の基準が適切といわれています。
- 色…白色、グレー、黒色
- 形…ラウンド形(完全な真円形)
色は白色は慶事弔事の両方で使えて、真珠を初めて付ける20代に最適とされています。グレー系も慶事弔事で使えて、主に30代向きでしょう。黒色が最も葬儀の場にふさわしく、40代以降の女性が身に付ける傾向が高いです。
注意点として光沢が強いものや、ピンクやブルーなどの色味が付いているものはふさわしくありません。葬儀の場に華美なものやおしゃれな印象は必要なく、いずれも控えめな印象を持たれるような色の真珠を身に付けるべきです。
また形はラウンド形、完全な丸形が最適です。その他の形ではバロック形(変形)やドロップ形(しずく形)は、形にワンポイントがあっておしゃれな印象を与えるので避けましょう。
あくまでシンプルで落ち着いた印象のものを身に付けることを心がけるべきです。
真珠の大きさ
真珠の最適な大きさは、7~8㎜以下が最適と言われています。年代別にも最適なサイズがあるので、参考にしてください。
- 20代…7.5㎜程度
- 30代…8.0㎜程度
- 40代以降…8.0㎜以上
大きさで大事なのは目立ち過ぎず、小さくかわいい印象にならないようにです。葬儀では、華美なアクセサリーなどは必要ありません。葬儀に適した真珠の大きさを選びましょう。
ネックレスの長さ
葬儀で付けるネックレスは、長さも大事なポイントです。どの年代でも40~42㎜の鎖骨にかかるくらいの長さが最適とされています。一般的なものより長いネックレスは「悲しみが長引く」という印象を持たれ、イメージが良くありません。
また長いネックレスは、おしゃれな印象を与えてしまいます。葬儀の場では真珠の大きさや形などはもちろん、ネックレスの長さにも気を付けましょう。
葬儀で身につけられる真珠のネックレス以外のアクセサリーとは
葬儀で使うアクセサリーは、真珠のネックレス以外もあります。
- 指輪
- イヤリング・ピアス
順番に解説します。
指輪
アクセサリーの代表でもある指輪は、結婚指輪や婚約指輪は問題ありません。ただし指輪の石が、華美なものや目立つものはやはり避けるのが良いでしょう。受付での記帳や焼香など、手元が目に触れやすい状況が多いので注意が必要です。
その他のおしゃれを演出する指輪やリングは、外して参列しましょう。
イヤリング・ピアス
イヤリングは以前は装飾品としての傾向が強いので、あまり葬儀の場ではふさわしくないとされてきました。しかし最近では、一連の小さな目立たないもの程度のイヤリングは付けても問題はありません。
避けるべきはかわいらしさを演出するものや、光沢が強いものです。またピアスに関しては、葬儀には適さないと考える人もいます。
葬儀にふさわしいアクセサリーのマナー3選
葬儀で注意するべきアクセサリーマナーは3つあります。
- 一連でシンプルなデザインが良い
- きらびやかなアクセサリーは付けない
- アクセサリーの長さや大きさに気を付ける
順番に解説します。
一連でシンプルなデザインが良い
葬儀で付けるアクセサリーは一連ものがマナーです。二連のものなどは「不幸が重なる」と連想されるため、マナー違反とされています。またデザインはおしゃれや華美なものは避け、シンプルで控えめなものを心がけましょう。
葬儀のアクセサリーにおしゃれは必要なく、必要最小限のアクセサリーにします。
きらびやかなアクセサリーは付けない
アクセサリーの色味が強いものや、光沢や反射の強いものは避けましょう。きらびやかな印象は、葬儀の場にふさわしくありません。
葬儀の場では、目立つようなアクセサリーやおしゃれは不要です。参列する他の人や遺族に、違和感を持たれないようなアクセサリーを付けましょう。
アクセサリーの長さや大きさに気を付ける
アクセサリーの長さや大きさは、見る人の印象を変えてしまう大事な要素です。ネックレスの長い物やイヤリングの長いものは、アクセサリーに遊び感覚やポップな印象を与えてしまうため不適切です。またアクセサリーが大きいものは、派手さや華美な印象を与えてしまいます。
さりげなさや控えめな印象を持つくらいが、適切だと認識しておきましょう。
葬儀以外でも使える黒真珠は贈り物にも選ばれる
黒真珠は、葬儀以外の冠婚葬祭でも使えます。黒真珠の見た目から葬儀向きとされていますが、その他のシーンでも問題ありません。例えば、結婚式や入学式などの慶事の場面でも着用可能です。
そんなあらゆる場面で使える黒真珠は、贈り物にも選ばれています。贈り物に最適なタイミングは、以下の通りです。
- 結婚30周年の真珠婚
- 還暦のお祝い
順番に解説します。
結婚30周年の真珠婚に贈る
結婚記念日の数え方の中に、30周年の真珠婚があります。そもそも結婚記念日は1周年の「紙婚式」から最後の60周年の「ダイヤモンド式」までの24回に分かれています。
結婚周年 | 呼び名 |
---|---|
1周年 | 紙婚式 |
2周年 | 藁婚式(綿婚式) |
3周年 | 革婚式 |
4周年 | 花婚式 |
5周年 | 木婚式 |
6周年 | 鉄婚式 |
7周年 | 銅婚式 |
8周年 | ゴム婚式 |
9周年 | 陶器婚式 |
10周年 | 錫婚式(アルミ婚式) |
11周年 | 鋼鉄婚式 |
12周年 | 絹婚式 |
13周年 | レース婚式 |
14周年 | 象牙婚式 |
15周年 | 水晶婚式 |
20周年 | 磁器婚式(陶器婚式) |
25周年 | 銀婚式 |
30周年 | 真珠婚式 |
35周年 | 珊瑚婚式 |
40周年 | ルビー婚式 |
45周年 | サファイア婚式 |
50周年 | 金婚式 |
55周年 | エメラルド婚 |
60周年 | ダイヤモンド婚 |
真珠は長い年月を掛けて成長するもので「富や健康」の象徴とされています。30年の長い年月を真珠に例え、今までの年月とこれからのともに過ごす時間への感謝を込めて黒真珠を贈るのはとても喜ばれるでしょう。
還暦のお祝いに贈る
還暦である60歳のお祝いとして、黒真珠を贈るのも良いでしょう。真珠の石言葉は「無垢・純潔・富・健康」を表しています。美女と称されるクレオパトラや西太后は真珠を溶かして服用していたとも伝わっていて、正に「美・富・健康」の象徴です。
これからも健康で豊かに暮らして欲しいという願いも込めて、還暦に黒真珠を贈るのは気持ちが伝わるものでしょう。
まとめ:葬儀には年齢にあった真珠を身に付けよう
葬儀の場には普段とは違うマナーや作法があり、それにある程度従うのが礼儀とされています。「涙の象徴」とされる真珠は、葬儀では付ける機会の多いものです。
真珠のアクセサリーには大きさや長さなどのマナーがあり、年齢によっても最適なものが変わってきます。故人を偲ぶ気持ちとともに、最適なアクセサリーで葬儀に臨みましょう。