葬儀の受付係へのお礼はどうする?受付の役割やマナーも徹底解説!
一般的な葬儀を行う場合、葬儀スタッフが多くの仕事をサポートしてくれます。しかし葬儀の受付は香典の現金を扱うため、喪主が関係者に依頼するケースが多いでしょう。そこで悩む点が、葬儀の受付係へのお礼はどうするかです。
「葬儀の受付にはお礼が必要だろうか」
「親族に葬儀の受付を依頼してもお礼はするべきか」
そんな悩みを持たれるでしょう。葬儀の経験は誰しも少ないですし、ましてや喪主などの主催者となればなおさらです。
この記事では、葬儀の受付のお礼について徹底解説します。受付に対するお礼の仕方や相場、さらに受付の仕事内容まで紹介。この記事を読めば、葬儀の受付に関する疑問は解決できるでしょう。
目次
葬儀の受付のお礼の相場と内容とは
葬儀の受付のお礼の仕方は3つあります。
- 現金や商品券を渡す
- ギフトを渡す
- 精進落としをお礼とする
順番に解説します。
現金や商品券を渡す
葬儀の受付のお礼では、現金を心付けとして包むのが一般的です。ただし、現金をそのまま渡すのはマナー違反なので、無地の不祝儀袋に入れて渡します。また心付けでは、新札を用意する必要はありません。
袋の表面には目上の方には「御礼」それ以外の方には「寸志」と記して家名も一緒に書きます。薄墨で書くのがベターですが、黒のサインペンなどでもマナー違反にはなりません。
お礼の相場は3,000円~5,000円程度です。それ以上でも以下でも相手への負担や失礼にあたるので、相場の範囲で包むのが良いでしょう。
現金で渡すのに抵抗を感じる方は、商品券でも構いません。商品券でも現金と同様の考え方です。
ギフトを渡す
受付を依頼した人との関係性を考えて、贈り物をお礼とする場合もあります。葬儀で贈る物はいわゆる「消えもの」を選びましょう。
「消えもの」とは使ったり、食べたりしたらなくなるものです。葬儀のような弔事は後に残るものは縁起が悪いとされ、タブーとされています。
贈り物に適している物は、以下の通りです。
- クッキーやせんべいなどのお菓子
- コーヒーやお茶などの飲料
- おかずや味噌汁などのご飯のお供
価格帯は、現金のお礼と同等で構いません。現金を渡すのに抵抗を感じる方は、ギフトを渡すのが良いでしょう。
精進落としをお礼とする
一般的な葬儀後、食事会の精進落としがあります。参列者に食事を振る舞い、故人を偲ぶ大切な時間です。
葬儀の受付のお礼として、精進落としの食事でもてなす方法があります。一般参列者が帰った後に改めて、食事やお酒で受付手伝いの感謝を伝えましょう。
葬儀の受付へのお礼のタイミング
葬儀の受付へのお礼のタイミングは、2種類あります。葬儀の受付をして頂いた方に、失礼のないよう事前にしっかり決めておきましょう。
- 葬儀当日に渡す
- 後日に改めて会って渡す
順番に解説します。
葬儀当日に渡す
受付を依頼した方が普段あまり会う機会がない場合は、当日渡しましょう。当日の渡すタイミングは、葬儀が始まる前か終わった直後が良いです。
葬儀スタッフにお礼を渡すことを伝えておけば、さらに安心でしょう。渡し忘れは失礼なので、気を付けてください。
後日に改めて会って渡す
別の日に、改めて渡す場合もあります。その際は当日に日を改めて、お礼に訪問したいと伝えましょう。親しい間柄でも突然訪問するのは、失礼にあたるでしょう。
また訪問は葬儀の日から間隔を空けるのは、マナー違反です。少なくとも葬儀後、1週間以内には挨拶に行きましょう。
葬儀の受付係へお礼を渡すときの言葉
葬儀の受付係へお礼を渡すときには、感謝の心を込めて一言添えて渡しましょう。お礼を渡すタイミングによってお礼の言葉も変わります。
葬儀前にお礼を渡すときの言葉
葬儀前は準備などで忙しいので簡潔な挨拶で受付係を引き受けてくれた感謝の言葉を伝えます。
「本日はお忙しい中、受付を引き受けてくださりありがとうございます。どうぞこちらをお受け取りください。今日はよろしくお願い致します。」
葬儀後にお礼を渡すときの言葉
葬儀後にお礼を渡す場合は、無事葬儀が実施できた感謝を伝えてます。
「本日はお陰様で滞りなく葬儀を終えることができました。亡き〇〇も喜んでいるかと思います。どうぞこちらをお受け取りください。今日は本当にありがとうございました。」
後日訪問してお礼を渡すときの言葉
後日訪問してお礼を渡す場合は、必ず約束してから訪問しましょう。
「先日は葬儀での受付を受けてくださり、ありがとうございました。お蔭様で葬儀を滞りなく、終えることができました。どうぞこちらをお受け取りください。今後ともよろしくお願い致します。」
葬儀の受付の仕事5つ
葬儀の受付の仕事は、主に5つです。喪主との打ち合わせも含めて、1時間くらい前には会場入りするのが良いでしょう。
- 参列者への会場案内と葬儀対応
- 芳名帖記載の依頼
- 香典の受け取りと確認
- 香典返しを渡す
- 弔電や供花などの受け取り
順番に解説します。
参列者への会場案内と葬儀対応
参列者への会場案内も受付の仕事です。喫煙や化粧室、クロークなどの場所と対応方法を事前に確認しておきましょう。
また葬儀全般のサポートで、座席の案内や混雑してきたときの整列の案内などさまざまです。葬儀全体をフォローする気持ちでいましょう。
芳名帖記載の依頼
葬儀会場で参列者には、芳名帳に記帳をしてもらう場合が多く、このときのフォローも受付の主な役目です。
「本日は参列ありがとうございます。恐れ入りますが、こちらにお名前とご住所の記載をお願い致します。」などの言葉を添えて、記帳してもらいます。芳名帳に書く内容、書く場所を伝えましょう。記帳する方が、個人か団体かもポイントです。
また、書く内容は個人情報になるので、取り扱いには十分注意が必要です。
香典の受け取りと確認
次に香典の受け取りと確認です。受付の仕事として、最初に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。香典を受け取るときは「お預かりします」と一言添えて、両手で受け取りましょう。喪主の代理として「預かる」ので、「ありがとうございます」はふさわしくありません。
受け取った香典は現金なので、名前と金額をしっかり管理します。参列者が増えると管理が大変なので、喪主や葬儀スタッフに事前に相談して混乱しないようにしましょう。
香典返しを渡す
香典返しを渡す方法は2種類あります。
- 香典と引き換えにその場で返礼品を渡す
- 焼香などの参列を終えてから最後に渡す
香典と引き換えに返礼品を渡す場合は、「参列ありがとうございます」など一言添えて渡しましょう。
また受付で、香典返しを受け取るための引換券を渡す方法もあります。参列中に返礼品を常に手に持っている必要がないのがメリットです。受付では帰りに引換券と交換に、香典返しを受け取って帰るように説明しましょう。
葬儀スタッフと事前に流れを、確認しておくのが良いです。
弔電や供花などの受け取り
受付では、会場に届けられた弔電や供花を受け取るのも仕事です。受け取った弔電や供花は、葬儀スタッフに必ず伝えます。葬儀の中で案内をしたり、祭壇に飾るなどの対応があるからです。
喪主は葬儀中忙しいので、把握するのは難しいので葬儀スタッフから伝えるように依頼するのも気配りがあって良いかもしれません。見落としのないように注意しましょう。
葬儀の受付での会話例
葬儀の受付では会話を極力控え、最小限度の挨拶をします。会話例を紹介します。
- 最初の一言「本日はお忙しい中、ご参列ありがとうございます」
- 記帳を依頼する「こちらにご住所とお名前をお願い致します」
- 香典を受け取る「お預かり致します」
- 香典返しを渡す「参列ありがとうございます」
その他、参列者からの質問には適格に答えましょう。
葬儀の受付に適した人とは
受付の業務は現金を扱い、参列者が最初に接する場です。葬儀の顔でもあるので受付を依頼する人は、信頼できる人が第一条件です。また受付業務は葬儀が始まると通常は参列者が途絶える、受付時間が終了するまでは動けません。遺族がやると、支障があるので避けるべきです。
具体的には親族の中で遠い親戚が、最も選ばれる傾向が多いです。また故人と関係の深い方や、会社関係や取引先なども選ばれます。
人数は2~3人が適切です。参列者が多い場合は受付に人が並び、混乱が予想されます。葬儀スタッフと相談し、適切な人数を配置しましょう。また受付をお願いできる人がいない場合は、葬儀会社に依頼もできます。葬儀の費用の1つとして掛かるので、事前に相談しておきましょう。
葬儀の受付の服装やマナーは
葬儀の受付は、参列者を最初にお迎えする場です。その場に適した服装やマナーを守りましょう。
服装は葬儀に参列するときと同様の服装をします。葬儀中も上着を着用し、華美な服装は避けて清潔感のある身なりをしましょう。
参列者は、会社関係の方やご年配の方などさまざまです。配慮を欠いた服装やマナーにならないように気を付けましょう。
まとめ:葬儀の受付のお礼を行い葬儀を円滑に進めましょう
葬儀を円滑にするためには、さまざまなサポートが必要でしょう。中でも受付は、会場で一番最初に接する重要な場所です。
そうした受付の仕事を引き受けてくれた人は、故人にとってもあなたにとっても大切な人でしょう。これからのお付き合いも含めて適切なお礼をして、故人を偲ぶ心で葬儀を進めましょう。