葬儀のお礼はメールでもOKか?正しい書き方から例文まで徹底解説!
「葬儀に参列してくれた方へのお礼はどうしたらいいだろう」
「葬儀のお礼はメールでも問題ないだろうか」
インターネットが普及し、誰にとっても当たり前となった現代では、葬儀のお礼メールが増えつつあります。
しかし本当に失礼にあたらないのか、送るとしたら内容やマナーはどうなっているかなど疑問に思う方もいるでしょう。そこでこの記事では、葬儀のお礼メールの文例やマナーや注意点を紹介。
最後まで読めば、葬儀のお礼メールに関するマナーや常識を正しく理解できるでしょう。
目次
葬儀のお礼はメールでも問題ないか
葬儀に参列してくれた方にお礼の挨拶をするのは、大切なマナーとされています。本来お礼の挨拶は「挨拶回り」と呼ばれる直接会って述べるのが正式な姿です。しかし各参列者に会って挨拶するのは現実的に困難なので、訪問以外の挨拶が主流となっています。
葬儀のお礼挨拶としてメールは、あくまで略式挨拶です。他の方法でお礼するのが望ましいですが、場合によってはメールでも問題ありません。
メールでのお礼はあくまで略式である
まずはメールでのお礼は、あくまで略式であるのを理解しておきましょう。お礼挨拶の方法は以下の3つです。
- 直接訪問でのお礼挨拶
- 電話でのお礼挨拶
- メールでの挨拶
正式な挨拶は、直接会って感謝を伝えます。しかし忙しい現代では、電話やメールでの挨拶でもマナー違反とは考えられません。
メールでの挨拶はお互いに気を遣わずにやり取りができるので、最近では増えつつあります。ただし、メールと一緒にお礼状を送るのがマナーです。
親しい友人や親戚に向けてはメールでも良い
普段から連絡やSNSをやり取りしている親しい友人や親戚には、メールで葬儀のお礼を伝えても問題ありません。しかし、いくら親しいからと言って普段使いのような文章でお礼メールを送るのはNGです。
送る内容や言葉遣いは、あくまで礼儀と節度を持った文体を使いましょう。
連名で香典を受け取った場合もメールでOK
会社や団体などから香典を連名で受け取った場合は、メールでお礼でもOKです。香典返しには全員で分けられる菓子折りなどを渡すのが一般的です。しかし、前もって香典を頂いたお礼をメールで送信しておくと良いでしょう。
ただし、連名での送り先に上司や目上の方がいる場合は、個別に礼状や挨拶を出すのがマナーと言えます。
香典返しを辞退された場合もメールでOK
相手によっては遺族への配慮などから事前に香典返しを辞退された場合のお礼もメールで問題ありません。香典返しを辞退した方はお互いのやり取りの負担を気にされる方が多いので、無理に香典返しをするのはやめましょう。
香典返しを辞退した気持ちをくんで、メールで簡潔に感謝を伝えてください。
葬儀のお礼メールに書く内容4つ
葬儀にお礼メールに書く内容は以下の通りです。
- 故人と喪主の名前を記載する
- 香典や供花へのお礼を書く
- 略式でのメール返しのお詫び
- 無事に葬儀が終わった報告をする
順番に解説します。
故人と喪主の名前を記載する
誰の葬儀かを表すために、故人の名前をまずは記載します。書き方は「故〇〇」「故〇〇儀」「亡〇〇」などです。また戒名や法名がある場合は一緒に書いておきます。
また文章の最後は、差出人として喪主の名前を書きます。「喪主〇〇」もしくはフルネームのみです。
香典や供花へのお礼を書く
葬儀に際して頂いた香典や供花へのお礼を書きます。お礼は芳名帳などをもとに書きますが、参列をしないで香典や供花のみを送ってくれた方にも忘れずに書きましょう。
その際に故人との生前のお付き合いや、関係性に対する感謝を一緒に沿えるのもより思いが伝わります。
略式でのメール返しのお詫び
メールでの返信は、あくまで略式です。略式挨拶に対してのお詫びの一言を添えましょう。
本来の挨拶は、直接訪問しての形が正式です。しかし、参列や香典を送ってくれた方全員に会うのは現実的ではありません。その代替がメールでのお礼です。
略儀での挨拶の非を詫びるのがマナーです。
無事に葬儀が終わった報告をする
お礼の中で葬儀が滞りなく、無事に終えられた報告をしましょう。葬儀は多くの遺族、親戚を始め多くの参列者で成り立っています。そのお礼を忘れずにしましょう。
「無事に終えられた」「安らかに見送れた」など感謝を述べます。
葬儀のお礼メールの注意点5つ
葬儀のお礼メールの注意点は5つあります。
- 葬儀後1週間以内に出す
- 時候の挨拶は使わない
- 句読点を使わない
- 重ね言葉や忌み言葉を使わない
- 宗教ごとの違いに注意する
順番に解説します。
葬儀後1週間以内に出す
お礼メールは1週間以内に出しましょう。葬儀後も故人の手続きや片付けなどやるべき案件が多く、つい忘れてしまいがちです。
しかし、時間が経過するほど、遅い返事は失礼になります。お礼メールは1週間以内を目安に送りましょう。
時候の挨拶は使わない
葬儀のお礼メールには、時候の挨拶は使いません。時候の挨拶は、季節感を表現し相手を思いやる気持ちを出すものです。
「残暑の侯」「晩夏の候」「立秋の候」など季節を表す語句は不要です。簡潔に記載する方が好まれます。
また、時候の挨拶以外でも、季節感を表す書き出しも必要ありません。要点だけを短く簡潔に書きましょう。
句読点を使わない
文章内で句読点を用いるのは推奨されません。句読点を使わない理由は主に3つです。
- もともと書状を毛筆で書いていたため
- 句読点は横書きでの習慣なため
- 句読点は切れ=縁切れを連想させるため
もともとお礼状は、毛筆で縦書きで書いていたので、句読点は使っていませんでした。その名残が残り、句読点を使わないのがマナーとなっています。
他にも縁切りを連想させる句読点は縁起が良くないとされています。句読点の代わりに、改行やスペースを使って文体を整えて簡潔に書きましょう。
重ね言葉や忌み言葉を使わない
葬儀のお礼メールでは不幸が続くのを連想させる重ね言葉や、縁起が良くない忌み言葉を使うのは避けましょう。
- 重ね言葉
まだまだ、ますます、引き続きなど - 繰り返し・継続・強調の言葉
再度、これから、追伸など - 不吉なイメージの言葉
大変、消える、苦しむ、落ちるなど
普段使っているものが該当するので気を付けないとつい、使ってしまうので注意しましょう。
宗教ごとの違いに注意する
葬儀のお礼メールを送るときは、宗教ごとに違う表現方法に注意しなければなりません。具体的には仏教式・神式・キリスト教式とそれぞれに違いがあります。
仏教式 | 神式 | キリスト教式 |
香典 | 御玉串料 | 御花料 |
死去・永眠 | 帰幽 | 昇天・帰天 |
法要 | 霊祭 | 諸式 |
執り行った宗教ごとの違いを理解し、間違いのないように適切な言葉を使います。不安であれば葬儀場のスタッフなどに確認するのがよいでしょう。
葬儀のお礼メール文例
葬儀のお礼メールの文例を紹介します。礼節を持ったていねいな文章を心掛けましょう。
- 葬儀参列のお礼メール
- 供花・弔電のお礼メール
- 香典のお礼メール
順番に解説します。
葬儀参列のお礼メール
葬儀参列のお礼メールは以下の通りです。
〇〇様
この度はお忙しい中 亡〇〇の葬儀にご参列いただきまして誠にありがとうございました
過分なお心遣いを頂き心より御礼申し上げます
おかげさまで葬儀を無事につつがなく済ませることができました
故人の生前同様 今後ともご厚誼賜りますようお願い申し上げます
本来であれば直接伺って お礼を申し上げるべきところではございますが 取り急ぎメールにてお礼を申し上げます
この度は誠にありがとうございました喪主 〇〇〇〇
参列のお礼と葬儀が無事行われた内容のお礼メールを書きましょう。
供花・弔電のお礼メール
供花・弔電のお礼メールは以下の通りです。
〇〇様
この度は 父◯◯の死去に際し ご丁寧な弔電をいただき 誠にありがとうございます
おかげさまで 滞りなく葬儀を終えることができましたことをご報告いたします
本来であれば 直接お伺いしてお礼を申し上げるべきところではございますが 取り急ぎメールにてご挨拶申し上げます
喪主 〇〇〇〇
頂いた供花や弔電のお礼をまず最初に書き、葬儀のお礼を述べます。
香典のお礼メール
香典のお礼メールは以下の通りです。
◯◯様
この度は 父◯◯の葬儀に際しまして 過分なお心遣いをたまわりましたこと 心から御礼申し上げます
おかげさまで つつがなく葬儀を終えることができました
略儀ではございますが まずは取り急ぎメールにてお礼かたがたご挨拶申し上げます
喪主 〇〇〇〇
香典を頂いたお礼と、葬儀を無事に終えた内容をメールで書きましょう。
まとめ:葬儀のお礼メールを理解して失礼のない対応をしましょう
葬儀のお礼メールはあくまで略式ですが、忙しい現代では多く使われています。略式であるがゆえに、書くべき中身やメールマナーを守るのが重要です。
マナーに即して書けばメールでも失礼なく、相手へ感謝の気持ちを伝えられます。ぜひ参列頂いた感謝の気持ちを持って葬儀のお礼メールを書きましょう。