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通夜・葬儀・告別式の違いとは?どちらに参加すべきかを徹底解説!

「通夜と葬儀、告別式の違いって何?」

「通夜と葬儀、告別式のどちらに参列すべきか分からない…」

「通夜や葬儀、告別式に参列するときには、どのようなマナーに気をつければいい?」

本記事では上記の疑問やお悩みなどにお応えします。

葬式ではさまざまな儀式が行われ、どのような違いがあるのか分からない方もいるでしょう。突然の訃報を受けて、どちらに参列すべきか迷う原因になります。

そこで今回は、通夜と葬儀、告別式の違いやどちらに参列すべきかを具体的に解説。最後まで読めば、通夜と葬儀、告別式の違いについて理解でき、参列する式に迷うことはなくなるでしょう。

目次

通夜・葬儀・告別式の違いとは

葬儀の写真

通夜と葬儀、告別式は似ていますが、それぞれ目的が異なる点が特徴です。

  • 通夜と葬儀、告別式の違い
  • 葬儀と告別式の違い

上記2点について、ここから具体的に解説します。

通夜と葬儀・告別式の違い

通夜と葬儀、告別式の違いは、故人との「別れを惜しむ場」か「故人と正式にお別れする場」かです。近年のお葬式は一般的に2日間に分けられて行われるのが特徴で、1日目を通夜、2日目を葬儀、告別式といいます。

通夜とは昔から、親族や故人と縁の深い方のみが参列して、夜通し行われるものであったことから、「通夜」と呼ばれるようになりました。

通夜は夕方から開始される傾向にあり、仕事や学校の後に参列しやすいことから、現代では一般の方が通夜に参列するように変わりつつあるのが特徴です

葬儀、告別式とは僧侶による焼香や読経、献花、火葬などが行われるもので、一般参列者が故人とお別れする場という意味合いが大きいといえます。

葬儀と告別式の違い

葬儀と告別式の違いとは、宗教的な儀式か社会的な別れの儀式かという点。

葬儀とは親族や友人、知人などが故人の冥福を祈るための儀式で、僧侶による読経、引導作法、戒名授与などが行われる点が特徴です。引導作法とは、故人を死後の世界へ送り出す作法のこと。戒名授与とは、僧侶によって仏様の弟子になったことを証明する名前がつけられることです。

告別式とは葬儀の後に行われる儀式で、焼香や祈祷、献花などが行われます。

葬儀の場合、僧侶が中心となって行われますが、告別式では喪主が中心となり、親族や参列者などによって行われる点が特徴です。

通夜と葬儀・告別式のどちらに参列すべきか

通夜と葬儀、告別式のどちらに参列すべきか迷う方もいるかもしれませんが、どちらに参列しても問題ありません。どちらかに参列することで、故人に対して礼を尽くせるためです。

一般的に、「一般参列者は通夜に参列するもの」「告別式は親しい人のみで行うもの」だと考えられやすいですが、都合に合わせて決めて構いません。

特に親しくしていた方が亡くなった場合は、通夜と葬儀、告別式の両方に参列できると弔意を伝えやすくなるでしょう。

もしどちらに参列すべきか迷う場合は、喪主や参列する方に聞いてみるのも1つの方法です。

通夜や葬儀・告別式に参列するときのマナー4つ

葬儀の服装

通夜や葬儀、告別式に参列するときに押さえたいマナーは、具体的に以下の4点。

  • 服装のマナーを守る
  • 遅刻しないように注意する
  • 香典の正しい包み方を押さえる
  • 私語を慎む

ここから詳しく解説します。

1、服装のマナーを守る

葬儀に参列する場合のマナーは、服装を整える点。男性も女性も、基本的にシンプルで華美な格好をしない点が基本となります。

男性の場合、準礼装の喪服に白のワイシャツ、黒のネクタイ、黒のシンプルな革靴を着用しましょう。特に足元が疎かになりやすく注意が必要で、艶のある靴や殺傷をイメージするワニ革、ヘビ革、スエードの靴などはマナー違反です。

女性の場合は、黒のフォーマルスーツやアンサンブル、ワンピースなどを着用します。肌の露出が多くならないように、スカートの膝丈の長さなどに注意するのがポイント。

靴はヒールの高さが3cmから5cmで、黒のプレーントゥかスクエアトゥのものを選ぶのがマナーです。

2、遅刻しないように注意する

葬儀に参列する場合のマナーとして、開始時間に遅れないようにする点があげられます。葬儀、告別式では火葬の時間が決められており、時間通りに進行する点が重要になるためです。

通夜の場合も、仕事の都合などで葬儀に間に合わないケースもあるでしょう。もし開始時間に遅れても、焼香に間に合えば葬儀に参列させてもらえるケースがあります。

やむを得ず通夜の開始時間に遅れた場合は、葬儀場のスタッフの指示に従う点がポイントです。

3、香典の正しい包み方を押さえる

葬儀に参列する場合のマナーとして、正しく香典を包む点があげられます。

香典とは故人に供えられる金品のことで、古くから不幸のあった家に対して、近隣の方々がお線香を持ち寄ったことが由来です。

香典を包む時の正しいマナーは具体的に下記の通り。

  • 新札を使わない
  • 白黒か双銀の水引の香典袋を使う
  • 故人との関係に合わせた金額を包む

香典に新札を使うと、「不幸を予期していた」と捉えられる可能性があり、使われた形跡のあるお札を使うのがマナーです。故人との関係性によって包む金額を変えることで、遺族の負担を軽減させられます。

4、私語を慎む

葬儀に参列するときのマナーは、私語を慎む点。厳粛な雰囲気を壊す可能性があるためです。

葬儀では、久しぶりに会う友人や知人を見かけるかも知れませんが、世間話や近況などを話すのはマナー違反。もし個人的な話をしたい場合、遺族に配慮して葬儀会場の外でするようにしましょう。

通夜や葬儀・告別式に参列するときの持ち物3つ

数珠

通夜や葬儀、告別式に参列するときに必要な持ち物が3つあり、具体的には下記の通りです。

  • 数珠
  • ハンカチ
  • 袱紗

ここから具体的に解説します。

1、数珠

葬儀に参列するとき、持ち物の1つとしてあげられるのが数珠

具体的に以下の2種類に分けられる点が特徴です。

  • 本式数珠:宗派ごとに決まっている正式な数珠
  • 略式数珠:基本的な形を保ちつつ、簡略された数珠

宗派によってさまざまな数珠がありますが、葬儀では信仰する宗派の数珠を持っていって構いません。

もし特定の宗派を信仰していない場合、略式数珠を持って参列するのが一般的です。仏具店の他にも、ショッピングモールや100円均一ショップ、葬儀場近くのコンビニなどで略式数珠を購入できるケースがあります。

2、ハンカチ

葬儀に参列するときに、持ち物の1つとしてあげられるのがハンカチ。葬儀のハンカチの基本は白か黒で、華美な装飾のないシンプルなものが理想的です。

本来は白のハンカチがマナーとされていましたが、近年では喪服が黒であることから、黒のハンカチを持つことが一般的になっています。袱紗の色に使われるような淡いトーンの色や、地味なグレーのものでもマナー違反にはなりません。

赤や青、黄色などの原色系のハンカチは葬儀に相応しいものではなく、注意が必要です。

3、袱紗

葬儀に参列するときに、持ち物の1つとしてあげられるのが袱紗。袱紗には香典袋を包むための役割があり、基本的に1枚持っていれば、どのような葬儀に参列する場合でも使えます。

袱紗の種類は具体的に以下の3つ。

  • 金封袱紗:お金を入れた封筒をそのまま入れて持ち運べるが、いい印象を持たれないケースがある
  • 爪付き袱紗:一般的に使われる袱紗であるが、長時間持ち歩くと包みが崩れやすい
  • 台付き袱紗:3つの中で最も使いやすいとされる

袱紗の種類によって、使いやすさや相手からの印象が変わる点には注意が必要です。

通夜や葬儀・告別式に参列できない場合の対処法3つ

供花

都合が悪く、どうしても通夜や葬儀、告別式に参列できない場合は適切に対処することが重要。

  • 弔電を打つ
  • 供花を送る
  • 香典を郵送したり知人に依頼したりする

ここから、上記の3点について具体的に解説します。

1、弔電を打つ

通夜や葬儀、告別式に出られない場合の対処法は、NTTや郵便局を利用し、弔電を打つことです。電報の一種で、喪主や遺族の方に対して弔意を伝えるために利用されています。

弔電を打つときは、以下の点に注意が必要です。

  • 葬儀の開始時間までに間に合うように送る
  • 忌み言葉を避ける
  • 故人との関係性を明記する

葬儀終了後に到着するのはよくないとされており、弔電を打つ場合には到着時間を確認するようにしましょう。「重ね重ね」「ますます」など、不幸を連想させる忌み言葉を避けるのも基本です。

2、供花を送る

通夜や葬儀、告別式に参列できない場合は、供花を送る方法があります。

供花とは葬儀で飾られる花のことで、故人への感謝の気持ちを込めて、誰でも贈れる点が特徴です。遺族によっては供花を辞退しているケースがあり、注意が必要。

「なるべく豪華な花を贈りたい」と思う方もいるかも知れませんが、故人との関係性によって相場が決められています。遺族への負担となる可能性が高く、費用の相場を押さえる点もポイントです。

3、香典を郵送したり代理人に依頼したりする

通夜や葬儀、告別式に参列できない場合の対処法は、香典の郵送や代理人への依頼など。

香典を郵送する場合、現金書留を利用するのが基本で、現金を入れた不祝儀袋をそのまま入れます。気持ちを込めた手紙を添えると、遺族への弔意を伝えやすくなるでしょう。

代理人に依頼して葬儀会場まで香典を持っていってもらう場合、事前に遺族に連絡しておくのがポイントです。代理人にしっかりした方を選ぶことで、弔意を伝えやすくなると言えます。

通夜・葬儀・告別式の流れ

葬儀で献花する人

通夜と葬儀、告別式ではそれぞれ流れが異なる点が特徴です。

  • 通夜の場合
  • 葬儀の場合
  • 告別式の場合

ここから、上記の3つの流れを詳しく解説します。

通夜の場合

通夜の流れは具体的に下記の通りです。

  1. 受付開始:一般的に通夜開始の30分前から
  2. 通夜開始:僧侶が入場し、読経を開始
  3. 焼香:喪主、遺族、近親者、一般参列者の順番で行う
  4. 僧侶法話
  5. 喪主挨拶
  6. 一般参列者退席
  7. 通夜振る舞い:故人との最後の食事を楽しむ場
  8. 棺守り:一晩中灯りを灯す

通夜の場合、2時間から4時間程度かけて行われます。

葬儀の場合

葬儀の流れは具体的に下記の通り。

  1. 受付開始:一般的に葬儀開始30分前から
  2. 僧侶入場:葬儀の開式
  3. 僧侶による読経・引導・授戒
  4. 弔辞・弔電の読み上げ
  5. 焼香:喪主、遺族、親族、参列者の順番で行う
  6. 僧侶退場
  7. 告別式の準備:お花入れの準備など

神道の場合、神官による祭詞や祈祷、キリスト教の場合は聖書の朗読やお祈りが行われ、宗教によって異なる点が特徴です。

告別式の場合

告別式の流れは具体的に下記の通り。

  1. お花入れの儀:喪主、遺族、親族、参列者の順番で棺にお花を納める
  2. 喪主挨拶:参列者に向けての挨拶
  3. 出棺:棺を霊柩車まで搬送し、火葬場へ向けて出発
  4. 火葬:僧侶の読経や焼香後に火葬される
  5. 収骨:遺骨を拾い、骨壷に納める
  6. 初七日法要:本来は逝去から7日後に行うが、近年では葬儀当日に行う傾向にある
  7. 精進落し:料理を振る舞い、僧侶や参列者をもてなす

出棺を見送った後、一般参列者は解散する傾向にあります。

通夜・葬儀・告別式に関するよくある質問

質問の画像

通夜や葬儀、告別式に関してよくある質問をまとめました。

  • 通夜は親しい人が参列するものですか?
  • 会社関係の人の告別式に参列すべきですか?
  • 葬儀式と葬式の違いは何ですか?

ここから、上記の質問について具体的に解説します。

通夜は親しい人が参列するものですか?

いいえ、近年では一般参列者の多くが通夜に参列するように変わりつつあるのが特徴。仕事や学校などで生活環境が変化し、夕方に行われる通夜の方が参列しやすい点が理由です。

通夜とはもともと、故人と親しい関係の方のみで行われる儀式で、本来の意味が薄れてきていると言えます。

会社関係の人の告別式に参列すべきですか?

自分で決めずに、会社の指示に従うのが基本。会社関係の告別式の場合、会社の指示に従うのが一般的になるためです。

会社関係の訃報を受けた場合、上司に報告したうえで指示を仰ぎましょう。

葬儀式と葬式の違いは何ですか?

葬儀全体を指すのか、部分的な儀式を指すのかの違いにあります。

葬儀式と葬式の違いは、具体的に下記の通りです。

  • 葬儀式:故人を弔う宗教的な儀式で、通夜の後に行われるものを指す
  • 葬式:通夜式、葬儀式、告別式、火葬など、全体のことを指す

葬儀式と葬式は名前が似ていますが、明確に違うものだと言えます。

まとめ

供花の画像

ここまで、通夜と葬儀、告別式の違いやどちらに参列すべきかについて、具体的に解説してきました。

近年では仕事や学校などの事情により、通夜や葬儀に参列するルールが変わりつつあります。

通夜や葬儀、告別式に参列する本質は、故人に対して哀悼の意を捧げることで、基本的にどちらに参列しても構いません。故人との関係性によってはどちらにも参列することで、より弔意を伝えることが可能です。

通夜と葬儀、告別式の違いを理解すれば、どちらに参列すべきかを決定できます。

どちらに参列すべきかで迷うことはなくなるでしょう。