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葬儀で送る弔電の送り方とは?文例やマナーを徹底解説!

「葬儀で送る弔電って何?」

「弔電の書き方や送り方が分からない…」

「弔電を送る時のマナーってある?」

本記事では上記の疑問やお悩みなどにお答えします。

突然の訃報を聞いて弔電を送る時に、どのように送ればいいのかわからない方もいるでしょう。しかし、弔電の送り方やマナーを知っておけば安心です。

そこで今回は、弔電の送り方やマナー、文例などについて具体的に解説します。最後まで読めば、葬儀での弔電の送り方を理解できるので、参考にしてみてください。

目次

弔電とは

弔電とは訃報を受けた時に、ご遺族の方に対してお悔やみの気持ちや、哀悼の気持ちを伝えるために送る電報のことです。お通夜や告別式に参列できない場合、NTTや郵便局、インターネットなどを介してを送れます。

日本に電報が誕生したのは1870年。1930年代には慶弔電報サービスが始まり、日本中に普及してきました。

メッセージをより早く届けられるため、特に弔事で大きな役割を果たしてきたといえます。情報化社会の現代でも弔電が利用され続けているのは、哀悼の意を伝えやすいからです。

葬儀で送る弔電の送り方

葬儀で弔電を送りたい場合、具体的な方法としては下記の3点です。

  • インターネットで送る
  • 電話で送る
  • 郵便局で送る

ここから、弔電を送る方法を具体的に解説します。

1、インターネットで送る

弔電を送りたい場合、インターネットを使う方法があります。

時間や場所に関係なく申し込める点や、文面や台紙のデザインを実際に見て確認できる点が特徴です。細かい部分までこだわって、ご遺族に対して哀悼の気持ちをより伝えたいと考える方に向いています。

一般的に、依頼先によって配達可能な日時が異なるため、通夜や葬儀の日程に間に合うか確認しておきましょう。

2、電話で送る

葬儀で弔電を送るには、電話を利用する方法があります。

電報専門のダイアルに電話をかけてオペレ−ターに対応してもらうや、弔電の文章や送り方がよくわからない方でも電話で相談しながら決められる点がが特徴です。

電話で115番にかけると、NTTの専門のオペレーターに繋がります。オペレーターとやり取りをしながら、弔電の文章とデザインを決めていきます。

弔電に関して分からないことがあれば、オペレーターに聞けるので安心です。

19時までのお申し込みで、全国で当日中の配達ができます。

3、郵便局で送る

弔電を送る方法として、郵便局を利用する方法があります。

郵便局で弔電を送るサービスは、レタックスといわれています。

レタックスを利用する方法は、具体的に下記の通り。

  • 電話して申し込む:0120-953-953または03-6860-8888
  • 窓口を利用して申し込む
  • インターネットから申し込む

NTTなどの弔電を送るサービスでは、台紙の料金に加えて1文字あたりの料金が加算される点が特徴です。

レタックスの場合、台紙のみの料金で利用できる点が他社と異なる点になります。

当日配達に関しては、基本的に15時30分までとされています。

ただし、下記の2点に注意が必要。

  • 13時30分までの申し込みで締切となる地域がある
  • 当日配達に対応していない地域がある

時間内に間に合うのか、よく確認してから弔電を手配しましょう。

葬儀で送る弔電の金額相場

弔電の金額の相場は、3,000円から5,000円が一般的だといわれています。

500円くらいから1万円以上のものまで、価格に差があるのが特徴。弔電の金額の目安は、具体的に下記の通りです。

  • 5,000円の香典を渡す関係:5,000円程度
  • 3,000円の香典を渡す関係:2,000円から3,000円程度

金額は明確に決められているわけではないため、相手との関係によって決めるのがポイントです。

下記の通り、台紙のデザインはいろいろなものが用意されています。

  • メッセージカードのみでシンプルなもの
  • 漆やちりめんで装飾された高級感のあるもの
  • プリザーブドフラワーがあしらわれた3Dタイプのものなど

例えば、ビジネスで関係のあった方に送る場合、派手すぎずシンプルすぎない見た目のものが適しています。

葬儀場などに送る場合、荷物としてかさばらないように紙の台紙を選ぶのも1つの方法です。

葬儀で弔電を送るタイミング

葬儀では、弔電を送るべきタイミングと送らない方がいいタイミングがあります。

送るべき状況

弔電を送るべきなのは、通夜や葬儀、告別式が行われる場合です。

葬儀や告別式で、弔電が読み上げられるまでに届くように送るのがポイント。

ただしタイミングによっては、下記のように斎場で受け取ってもらえないケースがあります。

  • 通夜や葬儀などの開始日時より早すぎる場合
  • 火葬のみを行う火葬式の場合
  • 一日葬の場合

弔電は送るタイミングも重要です。

送らなくていい状況

弔電を送らなくていい状況とは、家族葬が行われる場合と通夜や葬儀に間に合わない場合です。家族葬では香典や弔電が不要とされているケースがあるため。

家族葬とは、家族や親しい友人のみでお葬式を行うこと。最近では、故人の意向やコロナウイルス感染対策として家族葬を選ぶケースが増える傾向にあります。

弔電が不要とされている場合、無理に弔電を送らない方が適切です。

通夜や葬儀、告別式に間に合わない場合も、弔電を送らないようにしましょう。通夜や告別式などで、弔電が読み上げられるまでに届けるのが大切であるためです。

もし遅れるようなら、弔電を送るのは諦める方が賢明。後日改めて弔問するか、手紙と香典を合わせて郵送する方法があります。

葬儀で弔電を送る時の宛名

葬儀で弔電を送る時に、どこに送ればいいのか分からない方もいるでしょう。

葬儀で弔電を送る時の宛名は、自宅や葬儀宛にする方法と喪主宛にする方法があります。

弔電を送る場合、宛名は葬儀が行われる場所にします。自宅の場合は自宅宛てに、斎場で行われる場合は斎場宛に送るのが一般的です。

予め、葬儀が行われる場所の住所や電話番号などを調べておくと便利です。

どこで葬儀が行われるかわからない場合、喪家宛に送ります。弔電を送った旨の連絡を入れておくと、受け取りがスムーズです。

弔電を送る場合の受取人名は、喪主の名前を書きます。葬儀を行う斎場などでは、基本的に喪主の名前や故人の名前で管理されているからです。

喪主の名前がわからない場合の宛名の書き方は、下記の通り。

  • 故人のフルネーム ご遺族様
  • 故人のフルネーム 御一同様

喪主以外の方に弔電を渡したい場合、「(喪主のフルネーム)様方 〇〇(渡したい方)様 」と記入します。

会社などが主催する葬儀の場合、葬儀責任者や主催者宛にしましょう。

葬儀で送る弔電で使われる13の敬称

弔電を書く場合の敬称は、普段使っている言葉とは異なります。

具体的には下記の表の通りです。

通常の呼び方弔電での呼び方
ご尊父様/お父様/お父上
ご母堂様/お母様/お母上
祖父ご祖父様/おじいさま
祖母ご祖母様/おばあさま
ご主人/ご夫君様
ご令室様/ご令閨様
息子ご子息/ご令息
ご息女/ご令嬢
御兄様/〇〇様(名前)
御姉様/〇〇様(名前)
御弟様/〇〇様(名前)
御妹様/〇〇様(名前)
家族ご家族様、皆様、ご一同様

使い方がわからない場合や、故人と親しい関係にある場合は〇〇様と記入します。

葬儀で弔電を送る時の3つのマナー

葬儀で弔電を送る場合、ご遺族に配慮するためにも下記の3点のマナーを抑えておきましょう。

  • 忌み言葉を避ける
  • 差出人が誰なのか具体的に明記する
  • プライベートな話題を避ける

ここから、弔電を送る時のマナーについて具体的に解説します。

1、忌み言葉を避ける

弔電を送る時は、忌み言葉を使わないのがマナーです。

忌み言葉とは、読み方によって縁起の悪さを連想させる言葉をいいます。

具体的には下記の表の通りです。

忌み言葉理由
重ね重ね、たびたび、いよいよ、またまた、重々、再び、また不幸が続くことを連想させるから
とんだこと、とんでもないこと悪いできごとを連想させるから
九(苦しみを連想させるから)、四(死を連想させるから)音が不吉だから
死亡、死ぬ、生きている生死を表すから
冥福を祈る、ご愁傷さま、供養、成仏、往生、冥土、極楽宗教によっては不適切だから

弔電では宗教によって忌み言葉が変わるため、予め故人の宗教を確認しておきましょう。

2、差出人が誰なのか具体的に明記する

弔電を送る場合のマナーは、差出人をわかりやすく明記する点です。ご遺族が弔電を受け取った際に、誰から送られてきているのか判別するため。

故人とは深い親交がある方でも、ご遺族とは面識がないケースがあります。

差出人の欄には名前以外にも、故人との関係性を記入しておきましょう。

具体的には下記の通りです。

  •  〇〇学校◯◯年卒業(名前)
  • 〇〇社 総務部(名前)

3、プライベートな話題を避ける

葬儀で弔電を送る場合、プライベートな話題を避けるのがマナーです。差出人と故人の二人しか知らないエピソードを書くと、のちにトラブルになる恐れがあります。

葬儀や通夜はフォーマルな場であるため、基本となる文例集のままでも問題ありません。

故人の人柄が偲ばれるエピソードを思い出して書けば、よりご遺族の心に寄り添うことが出来ます。

自分らしさを出しすぎずに、簡潔にまとめる点がポイントです。

葬儀で弔電を送る時の4つの注意点

葬儀で弔電を送る場合には、注意したい点が4つあります。

  • 夫婦で連名にしない
  • 人数によって差出人を変える
  • 金額より中身を重視する
  • 早めに手配する

ここから、注意点を具体的に解説します。

1、夫婦で連名にしない

弔電を送る場合、夫婦で連名にせず世帯主名だけ書くようにしましょう。同居しているにも関わらず連名にすると、別居しているのではないかと誤解を招く恐れがあるからです。

同様の理由から、個別で弔電を送る必要もありません。

妻の知人に弔電を送る場合、妻の名前を書くようにします。差出人が誰なのか分かりやすくするためです。

2、人数によって差出人を変える

弔電を送る場合、差出人の人数によって書き方を変えます。ご遺族がお礼状などを手配する負担を減らすためです。

差出人の人数が3人までの場合、連名で書くのが一般的。

4人以上になる場合、「〇〇一同」として代表者1名の名前と住所を書きます。

3、金額より中身を重視する

弔電を送る場合の注意点は、金額よりも文章を重視する点です。

中には台紙の値段ばかり気にしてしまう方もいるでしょう。

弔電の目的は、ご遺族に対してお悔やみや励ましの気持ちを伝える点です。

故人の人柄が偲ばれる弔電を受け取ったご遺族は、励まされるケースもあります。

弔電を送る場合は金額も大事ですが、どんな文章を書くのかを真剣に考える方が重要です。

4、早めに手配する

弔電を送る場合の注意点は、通夜や葬儀に間に合うように早めに手配する点です。

前述の通り、弔電は通夜や葬儀で読み上げるまでに届けるのが基本。

中にはこだわりの弔電を送りたいと思う方もいるかもしれませんが、時間内に間に合わせるのがポイントです。なるべく早めに手配して、時間内に配達可能かをチェックしておきましょう。

葬儀で送る弔電の10の文例

弔電を書く時、下記の10の文例を参考にすると書きやすくなるでしょう。

  • 一般的な場合
  • 父・母の場合
  • 夫・妻の場合
  • 義理の父・母の場合
  • お子様の場合
  • 友人・知人の場合
  • 取引先の場合
  • 取引先の会長の場合
  • キリスト教の場合
  • 恩師の場合

ここから、弔電の書き方を具体的に紹介します。

1、一般的な場合

弔電の一般的な書き方は、具体的に下記の通りです。

逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

2、父・母の場合

実の父や母がなくなった場合、弔電の書き方は具体的に下記の通りです。

ご尊父様/ご母堂様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

3、夫・妻の場合

夫や妻が亡くなった場合、弔電の書き方は具体的に下記の通りです。

ご主人/ご令室様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

4、義理の父・母の場合

義理の父や母がなくなった場合の弔電の書き方は、具体的に下記の通りです。

ご岳父様/ご岳母様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

5、お子様の場合

お子様が亡くなった場合の、弔電の具体的な書き方は下記の通りです。

ご子息様/お嬢様のご逝去を謹しみ、ご両親様のお嘆きをお察し申し上げますとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。

6、友人・知人の場合

友人や知人がなくなった場合、弔電の具体的な書き方は下記の通りです。

〇〇様のご逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます。安らかなご永眠をお祈りいたします。

7、取引先の場合

取引先の方が亡くなった場合、弔電の具体的な書き方は下記の通りです。

貴社〇〇様のご生前の功績を偲び、心より哀悼の意を捧げます。

8、取引先の会長の場合

取引先の会長が亡くなった場合、弔電の具体的な書き方は下記の通りです。

会長様の訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。

在りし日のお姿を偲びつつ、ご冥福をお祈りいたします。

9、キリスト教の場合

キリスト教の信者の方が亡くなった場合、弔電の具体的な書き方は下記の通りです。

神の御許に召されました故人が天国で安らかな眠りにつかれますよう、心からお祈り申し上げます。

10、恩師の場合

恩師が亡くなった場合、弔電の具体的な書き方は下記の通りです。

突然のご訃報に驚きを禁じ得ません。ご生前のご厚情に感謝申し上げるとともに、心より哀悼の意を表します。

葬儀で弔電をもらった場合のお礼の仕方

弔電をもらった場合、初七日を過ぎてからお礼状を出すのが一般的です。

お礼状に書く内容は具体的に下記の通り。

  • 弔電に対してのお礼
  • 生前のお付き合いへの感謝
  • 葬儀を終えた報告
  • 今後のお付き合いのお願いなど

友人や知人など、親しい間柄の方であれば電話でお礼を伝える方法もあります。

まとめ

ここまで、葬儀での弔電の送り方やマナーなどについて、具体的に解説してきました。

弔電の送り方や文例、マナーなどを理解すれば、自信を持って弔電を送れます。弔電を通して、ご遺族を励ませるでしょう。

本記事を参考に、葬儀での弔電の送り方を理解していただければ幸いです。