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エンディングノートはいつから書き始めるべき?作成におすすめのノートも紹介

「終活をそろそろ始めたいけど、エンディングノートっていつから書くのが良いの?」

上記のようにお考えではありませんか?エンディングノートは、人生の終末期について希望や情報をまとめておく大切なノートです。

しかし、早すぎる時期に書き始めると、状況の変化に対応しきれないことも。

この記事では、エンディングノートを書き始める適切なタイミングや書く内容のポイントについて解説します。

「まだ早いかな?」と思っている方も、ぜひこの記事を読んで、エンディングノートを始める最適な時期を見つけましょう。

目次

エンディングノートはいつから書き始める?

エンディングノートはいつから書き始める?

エンディングノートは、特定の年齢や時期に書き始めるべきものではなく、思い立ったときが最適なタイミングです。

早めに準備することで、万が一の際にも家族が困らず、人生設計を見直すきっかけにもなります。

50代や60代から始めた方が良いと考える人が多い傾向にある

一般社団法人終活協議会が実施した「【終活「エンディングノート」に関する調査】」によると、 約9割が「終活をするためにエンディングノートは必要」と回答しています​。

人生の終盤に向けた準備の重要性を多くの人が認識しているといえるでしょう。

また、 エンディングノートを書き始めた方が良い年齢についても、50代・60代と回答した人が半数以上という結果が出ています。

  • 50代:35.1%
  • 60代:21.7%
  • 40代:18.3%
  • 30代:13.3%
  • 70代:3.4%

※引用元:一般社団法人 終活協議会「【終活「エンディングノート」に関する調査】」

理由として、 定年退職や健康面の変化など、人生の節目を迎えることで、将来を見据える意識が高まるためだと考えられます。

一方で、 2割近くが40代から書き始めるべきと考えており、早めに準備しておくことで安心できるといった意識の表れといえるでしょう。

関連記事
40代・50代におすすめのエンディングノート5選|早めに始めるメリットはある?

 早く書き始めるメリット

エンディングノートは、 思い立ったときに書き始めるのがベストですが、早めに準備することには多くのメリットがあります。

エンディングノートを早く書き始めることで得られる具体的なメリットを見ていきましょう。

1. 万が一の際に役立つ

事故や病気など、 突然の出来事が起こったとき、エンディングノートがあると家族が迷わず対応できます。

例えば、 緊急時の連絡先や治療方針、自分の希望する医療措置などを記録しておくことで、 家族が判断に困らないようにできます。

2. 自分の生活や資産を後から見直せる

エンディングノートを書くことで、 自分の現在の資産や重要な情報を整理できるようになります。

たとえば、 銀行口座や保険の情報を書き出すことで、 不要な契約を見直すきっかけにもなります。

3. 今後の人生設計ができる

エンディングノートは、「死後の準備」だけではなく、これからの人生をより良くするためのツールでもあります。

例えば、「やりたいことリスト」を作ることで、今後の目標が明確になるなど、 前向きなライフプラン を考える機会になります。

4. 他の終活を始めやすくなる

エンディングノートを作成することで、 遺言書やお墓の準備など、他の終活への意識も高まります。

また、家族と終活について話し合うきっかけになるため、相続や介護のことなどをスムーズに決められるようになるでしょう。

エンディングノートを書き始めるきっかけやタイミングの例

エンディングノートを書き始めるタイミングの例

エンディングノートは、思いついたタイミングで書き始めるのが理想的ですが、具体的なきっかけがあると取り組みやすくなります。

特に、人生の節目や環境の変化があるときは、エンディングノートを始める良いタイミングになります。ここでは、実際に多くの人が書き始めるタイミングの例を紹介します。

定年退職した時

定年退職は、人生の大きな節目であり、エンディングノートを書き始める良いタイミングとされています。

仕事を離れ、自由な時間が増えることで、これからの人生設計や自身の希望を整理する機会となります。

また、退職金や年金などの資産状況を見直す時期でもあり、エンディングノートを通じて財産の整理や今後の生活計画を明確にできるでしょう。

子どもが独り立ちした時

子どもが独立し、親元を離れるタイミングは、エンディングノートを書き始める良い機会とされています。

子どもが独り立ちすることで、家族構成や生活環境が大きく変化し、自身の将来や家族への思いを見直すきっかけとなります。

子どもが独り立ちした時に、エンディングノートを作成することで、万が一の際に家族が困らないよう、自分の意思や希望を明確に伝えることができるでしょう。

健康に不安を覚えた時

健康状態に変化を感じたときは、エンディングノートを書き始める良いタイミングです。

病気やけが、介護が必要になった際には、医療や介護の希望、財産管理をお願いしたい人などを見直す必要があります。

エンディングノートに健康等に関する情報を記載しておくことで、家族が適切に対応できるようになります。

誕生日や結婚記念日、両親の命日など

エンディングノートを書き始めるタイミングとして、誕生日や結婚記念日、両親の命日などの特別な日が適しています。

自分の人生や家族との関係を振り返る良い機会となり、エンディングノートの作成や見直しを行うきっかけになるでしょう。

特別な日を活用して、定期的にエンディングノートを見直し、最新の情報や思いを反映させることが大切です。

平均余命から逆算する

厚生労働省の「令和5年簡易生命表の概況」によると、日本人の平均寿命は 男性が81.09年、女性が87.14年となっています。
※引用元:厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」

また、特定の年齢における平均余命も示されており、50歳時点での平均余命は男性が32.60年、女性が38.23年となっています​。

平均余命を考慮してエンディングノートを書き始めると、残された人生の計画を立てやすくなるでしょう。

ただし、何が起こるか分からないため、 ギリギリに書き始めるのではなく、余裕を持ってエンディングノートを準備することが重要です。

万が一に備え、早めに記録を残しておくことで、家族の負担を減らし、自分の意思をしっかり伝えることができます。

エンディングノートを書き始める際に考えること

エンディングノートを書き始める際に考えること

エンディングノートは、ただ思いついたことを書けばよいわけではなく、どのように書くか、何を書くかを事前に考えておくことが大切です。

特に、「どの媒体で書くか」「どんな内容を記録するか」について決めておくことで、後から見直しや更新がしやすくなります。

エンディングノートを書き始める際に考えるべき重要なポイントを解説します。

関連記事
失敗しないためのエンディングノート(終活ノート)の書き方は?書くべき項目や使い方を解説

何に書くかを決める

エンディングノートを作成する際、紙のノートとデジタルアプリのどちらを使用するかは重要なポイントです。

以下に、それぞれのメリットとデメリットをまとめましたので、どちらの媒体に記載するか決めておきましょう。

媒体メリットデメリット
紙のノート・手書きにより考えがまとまりやすい
・自由にレイアウトを決められる
・閲覧時に特別な操作が不要
・保管場所に注意が必要で、紛失や改ざんのリスクがある
・災害時に損傷しやすい
・物理的にかさばる
デジタルアプリ・スマートフォンやパソコンで手軽に作成や編集が可能
・写真や音声などのデータも一緒に保存できる
・クラウド上に保存することで、データの劣化や紛失のリスクが低い
・デバイスの故障やサービス終了によりデータが消失する可能性がある
・パスワード管理が必要で、家族がアクセスできない場合がある
・アプリの操作や設定に慣れが必要

書く内容を決める

エンディングノートに記載する内容は、以下のような項目が一般的です。

  • 自分自身の情報
    氏名、生年月日、住所、本籍地、血液型、家族構成など
  • 財産・資産に関する情報
    預貯金、不動産、有価証券、保険、年金などの詳細
  • 医療・介護の希望
    持病やアレルギー、かかりつけ医、延命治療や臓器提供の意思など
  • 葬儀・お墓に関する希望
    葬儀の形式、参列してほしい人、お墓の場所や種類など
  • 家族や友人へのメッセージ
    感謝の言葉や伝えたい思い
  • デジタル情報
    SNSやオンラインサービスのアカウント情報や処理方法

エンディングノートは書き始めたタイミングによって書くべき内容が異なります。

また、一度書いて終わりではなく、定期的に見直し、情報を更新することが大切です。

特に、人生の節目や大きな出来事があった際には、内容を見直して最新の情報を反映させましょう。

早めにエンディングノートを書き始めたい人は「遺言ネット」がおすすめ

エンディングノートの作成を検討している方には、オンラインで利用できる「遺言ネット」がおすすめです。

遺言ネットは、スマートフォンやパソコンから無料で始められ、いつでもどこでもアクセス可能です。

また、司法書士が監修しており、専門家への無料相談も利用できます。

さらに、作成したエンディングノートはオンライン上で何度でも修正・更新が可能で、家族や友人へのメッセージも登録できます。

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エンディングノートを書き始める際のポイント

エンディングノートを書き始める際のポイント

エンディングノートは、一度書いたら終わりではなく、定期的に見直しながら更新していくことが大切です。

また、最初から完璧を目指す必要はなく、「まずは必要な情報だけを記入する」という意識で取り組むと、無理なく続けられるでしょう。

エンディングノートを書く際に意識しておきたいポイントを紹介します。

最初は必要な情報のみでOK

エンディングノートを作成する際、すべての項目を一度に埋める必要はありません。

まずは、以下のような基本的な情報から始めると良いでしょう。

  • 個人情報
    氏名、生年月日、住所など
  • 緊急連絡先
    家族や親しい友人の連絡先
  • 医療情報
    持病やアレルギー、かかりつけ医の情報

基本的な情報だけでも書いてあれば、万が一の際に家族や医療関係者が迅速に対応するために役立ちます。

また、エンディングノートは一度作成したら終わりではなく、定期的に見直しや更新を行うことが重要です。

特に、ライフステージの変化や新たな出来事があった際には、内容を追加・修正して最新の情報を反映させましょう。

保管場所に注意する

エンディングノートには個人情報や財産に関する重要な情報が含まれるため、保管場所には注意が必要です。

また、盗難や紛失を防ぐため、安全な場所に保管しながら、家族が必要なときにすぐに見つけられるようにすることが大切です。

保管場所としては、仏壇や本棚、机の引き出しなど家族が自然に探せる場所が適しています。

逆に、銀行の貸金庫や個人用金庫は、家族がすぐに発見できない可能性があるため、避けた方がよいでしょう。

厳重に保管しすぎると、いざという時に誰も見つけられないリスクがあります。

家族にノートの存在と保管場所を伝えたり、すぐに確認できる場所にメモを残しておくと安心です。

デジタルデータとしてクラウドやUSBに保存する方法もありますが、パスワード管理やデータ消失のリスクがあるため、紙のノートと併用するのが理想的です。

まとめ

エンディングノートは、思い立ったときに書き始めるのが理想的です。

50代・60代から始める人が多い傾向にありますが、万が一の備えとして、若いうちからでも、できるだけ早めに準備しておくことが重要です。

また、エンディングノートは一度書いたら終わりではなく、定期的に更新しながら管理することが大切です。

保管場所にも注意し、家族が必要なときにすぐに見つけられるようにしましょう。

「まだ早い」と感じる方も、まずは基本的な情報から書き始めることをおすすめします。

紙のノートやデジタルツールを活用しながら、自分に合った方法で記録を残してみてください。

この機会にぜひ、エンディングノートを書き始めましょう。