遺言net

【保存版】終活準備でやること7選!ポイントや頼れるサービスも紹介

近年、広がりを見せている終活。「わたしも始めてみようかな?」と、考えている方もいるのではないでしょうか?

しかし、終活準備はやるべきことが多いため、何をしたらいいかわからない方も少なくないはず。

「終活準備ってどんなことをするの?」

「何から始めたらいいかわからない」

このような悩みを抱えた方に向けて、本記事では終活準備でやるべきことを紹介します。最後まで読んで、スムーズに終活準備を進めましょう。

目次

終活とは?

杖を持つ高齢女性

終活とは、人生の最期に向けた準備をする活動です。身の回りの整理や相続準備、葬儀の事前契約など死後に必要とされる作業を、生前のうちから準備します。

2010年のユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされたことをきっかけに関心が集まりました。

少子高齢化や核家族化が進む近年、老後の介護や看取りをする人材が減少しています。このような背景があり、高齢者が自ら自分の死後の準備を進める終活の動きが広まりました。

終活準備はいつから始める?

考える男性

結論、終活準備を始めるタイミングに決まりはありません。むしろ、終活準備は思い立った時に始めるのがおすすめ。

終活準備はやるべきことが多いため、その分の時間や体力が必要です。仕事を退職した60代・70代からでは、体力的にも限界があります。

そのため終活準備は、体力があるうちに少しずつ始めるのがおすすめです。思い立った時に始めましょう。

終活準備でやること7選

書類を整理する高齢女性

次に、終活準備でやることを7つ紹介します。

  1. エンディングノートを書く
  2. 身の回りの整理
  3. 医療・介護の意思表示
  4. 財産の把握・相続の準備
  5. お墓や葬儀の準備
  6. デジタルデータを整理する
  7. 余生の過ごし方について考える

詳しく解説します。

①エンディングノートを書く

終活準備では、エンディングノートを書きます。エンディングノートとは自分の気持ちや家族への思い、終活に関する情報などを自由に記載できるノートです。

エンディングノートには、以下のような情報を記載できます。

  • 自分に関する情報
  • 人間関係
  • 医療や介護に関すること
  • 資産に関すること
  • 葬儀やお墓に関すること

自分の書きたいことを自由に書き残せる万能なノート。エンディングノートの内容に従って手続きなどを進められるため、家族への負担を軽減できます。

またエンディングノートに自分の思いを綴ることで、これからの人生を考えるきっかけにもなるでしょう。まだやり残していることや、これからやりたいことが残りの人生を生きる活力になります。

②身の回りの整理

終活準備では、身の回りの整理をします。身内の死後、特に遺族が苦労するといわれているのが遺品整理です。物が多いほど、家族の負担が増えます。家族の負担を軽減するためにも、生前に身の回りを整理しましょう。

ただ身の回りの整理は、物が多ければ多いほど時間と体力が必要です。特に60代・70代の方では限界があります。そのため身の回りの整理をする際は、家族や専門の業者に頼りながら進めてください。

③医療・介護の意思表示

終活準備では、医療・介護の意思表示をします。医療・介護の意思表示は、あなたが動けなくなった時に家族へ負担を軽減するために必要です。

医療・介護については、以下のような意思を必ず家族に伝えてください。

  • 余命がわずかになった時に、本人に伝えてほしいか
  • 延命治療を希望するか
  • 介護が必要になった時に、どのようなサービスを利用したいか

医療・介護に関する意思が決まったら、エンディングノートに書き残すのもおすすめです。万が一の時に、家族の負担を軽減できるよう最善の準備を整えましょう。

④財産の把握・相続の準備

終活準備では、財産の把握・相続の準備もします。自分がどのような財産を保有しているのかを整理して、エンディングノートにまとめてください。

  • 現金
  • 預貯金
  • 不動産や車
  • 加入している保険

保有している財産をまとめる際に、必要のない保険などがあれば、これを機に解約すると家族への負担を軽減できます。

また財産の把握と一緒に、相続の準備も進めてください。あらかじめ誰に遺産を相続するのかを決めることで、自分の死後に起こりうるトラブルを防げます。生前のうちに財産の相続先まで決定し、遺言書を忘れずに作成しましょう。

⑤お墓や葬儀の準備

終活準備では、お墓や葬儀の準備もします。終活に関心が集まる近年、生前のうちからお墓や葬儀の予約が可能です。

あらかじめお墓や葬儀の準備ができるため、家族の負担を軽減できます。自分や家族の希望するお墓や葬儀のプランを立てられるため、「自分らしい最期を迎えたい」という方にもおすすめです。

核家族化が進む近年は、お墓の在り方もさまざまです。自分の意見だけで決定すると、かえって家族への負担になってしまいます。自分1人で決めるのではなく、しっかり話し合って家族に合ったものを契約しましょう。

⑥デジタルデータを整理する

終活準備では、デジタルデータを整理します。デジタル終活とも呼ばれ、スマートフォンやインターネットが普及している現代だからこそ必要な終活準備です。

以下のような、デジタルデータを整理します。

  • SNSアカウント
  • 連絡先
  • 写真や動画
  • 利用しているサービスの登録情報
  • パスワードやID

デジタルデータを整理したら、必要な情報を忘れずに家族に伝えてください。整理した情報をエンディングノートに記載すると、後から家族も見やすくなります。

ただデジタルデータを整理する際は、第3者に情報が漏れないように注意して取り扱いましょう

⑦余生の過ごし方について考える

終活準備では、余生の過ごし方について考えましょう。多くの方が家族の負担を減らすために、終活を始めるかと思います。

しかし、終活はこれまでの人生を振り返り、これからの余生をよりよく過ごすことが真の目的です。これまでの人生を振り返った時に、まだやり残していること・これからやりたいことなどが生きる活力になります。

ぜひ終活準備を進めながら、余生の過ごし方についても考えましょう。

終活準備を進めるポイント3つ

家族と一緒に過ごす高齢男性

次に、終活準備を進めるポイントを3つ紹介します。

  1. 家族に情報を共有する
  2. 優先順位を決めて準備する
  3. 悪徳業者に注意する

順番に見ていきましょう。

①家族に情報を共有する

終活準備を進める際は、家族に情報を共有しましょう。

  • 自分が終活をしていること
  • エンディングノートや書類関係の収納場所
  • デジタルデータのIDやパスワード

終活に必要な情報を家族に共有しないと、せっかく準備したものも見つけてもらえなくなります。それでは家族への負担は変わりません。

そのため終活に必要な情報は、必ず家族に共有しましょう。特にエンディングノートや重要な書類は、家族が見つけやすいように1箇所にまとめて収納してください。

②優先順位を決めて準備する

終活準備をする際は、優先順位を決めて準備しましょう。終活はやるべきことが多いため、あれもこれもと手をつけては全てが中途半端になります。

終活準備を進める順番に優先順位を決めて、確実に進めるのがポイント。重要性が高い作業体力が必要な作業から、重点的に取り組みましょう。

③悪徳業者に注意する

終活準備を進める際は、悪徳業者に注意しましょう。終活に関心が集まる近年、終活に取り組む高齢者を狙った終活詐欺が増えています。

  • お葬式の内容が本来のものと違う
  • 後から高額な請求を受けた
  • 保有資産を不当な金額で買い取られた

上記のような被害が増えているため、注意が必要です。

このような被害に合わないためには、1人で業者を決めないことが重要。家族や専門家と話し合って、信頼できる業者へ依頼してください。

終活準備で頼れるサービス5つ

終活サービスを紹介するオペレーター

終活準備を進めるには、自分や家族からの協力だけでは難しい場合があります。そのような時に、頼れるサービスがあるのをご存じですか?

そこで次に、終活準備で頼れるサービスを5つ紹介します。

  1. 終活セミナー
  2. 終活カウンセラー
  3. 終活専門業者
  4. 遺品整理業者
  5. 終活サービス紹介

順番に紹介します。

①終活セミナー

終活準備をする際は、終活セミナーを利用しましょう。終活セミナーとは、終活に関する知識を集団形式で学べるイベントです。専門の業者や自治体などが主催しており、終活専門のプロを招いて講演会を開催しています。

終活セミナーで学べる内容は、身辺整理や相続、葬儀に関することなど終活全般に関する知識。「何をしたらいいかわからない」という方も、終活セミナーを通して終活準備でやるべきことが明確になるでしょう。

また終活セミナーでは、終活に関する悩みを個別に相談できるブースも設置されています。セミナー内では払拭しきれなかった悩みも、その日のうちに解決可能です。

そのため終活準備をする際は、ぜひ終活セミナーを利用してください。

②終活カウンセラー

終活準備をする際は、終活カウンセラーを頼りましょう。終活カウンセラーとは、一般社団法人終活カウンセラー協会が認定している資格保有者です。

終活全般に関する専門的知識があり、利用者の悩みをプロの目線でアドバイスしてくれます。その人の悩みにあった専門家を紹介してくれるため、「何をしたらいいかわからない」という方におすすめのサービスです。

終活準備をする際は、ぜひ終活カウンセラーを頼りましょう。

③終活専門業者

終活準備をする際は、終活専門業者を頼りましょう。終活専門業者には、終活に関する相談ができる窓口が設置されています。「終活準備の仕方がわからない」「何から始めたらいいの?」と不安を抱えた方に、ぜひ利用してほしいサービスです。

また終活専門業者のなかには、終活代行サービスをしている業者もあります。終活代行サービスとは、終活準備でやるべきことをプロが代行してくれるサービスです。

終活代行サービスでは、以下のような作業を代行してくれます。

  • 安否確認のための見守り
  • セカンドオピニオン
  • 生前整理・遺品整理の代行
  • 入院時や介護時のサポート
  • 連絡代行サービス
  • 葬儀や納骨の代行
  • 行政手続きなどの代行

プロがあなたに代わって終活を代行してくれるため、いざという時の安心感があります。そのため、終活準備を進める際は終活専門業者の利用がおすすめです。

④遺品整理業者

終活準備を進める際は、遺品整理業者を頼りましょう。遺品整理業者とは、遺品整理や身辺整理をサポートしてくれる業者です。

終活準備で、最も体力を消費する身辺整理。特に60代・70代の方では体力的に限界があります。そのため身辺整理をする際は、無理をせずに遺品整理業者の利用を検討してはいかがでしょうか。

遺品整理業者には資格保有者も在籍しているため、プロのアドバイスを受けながら身辺整理を進められます。不用品を買い取ってくれる場合もあるため、不用品を処分する手間や負担を減らしながら作業を進められるでしょう。

そのため、身辺整理をする際は遺品整理業者へ依頼がおすすめです。

⑤終活サービス紹介

終活準備をする際は、終活サービス紹介をしている企業を頼りましょう。たとえば日本郵政では、終活をする利用者の希望にあったサービスや、専門家を紹介しています。また企業だけでなく、自治体などでも専門家の紹介をしているところがありますよ。

終活サービス紹介を利用すれば、専門のサービスや専門家を探す手間が省けて非常に便利です。終活準備を進める際は、終活サービス紹介をしている企業を利用しましょう。

終活準備に関するよくある質問

質問テーマ

最後に、終活準備に関するよくある質問をQ&A形式でまとめました。

  1. なぜ終活は必要なの?
  2. 身寄りがいない場合の終活準備はどうする?
  3. 自分の死後、ペットはどうすればいい?

順番に見ていきましょう

Q.なぜ終活は必要なの?

終活は、家族に迷惑をかけないために始める方が多いです。生前のうちに終活準備をすることで、自分の死後に家族への負担軽減につながります。

またこれまでの人生を振り返り、残りの人生をよりよく生きることが、終活の真の目的です。先の不安を払拭して残りの人生を前向きに生きるためにも、終活は必要な活動です。

Q.身寄りがいない場合の終活準備はどうする?

親や兄弟などの身寄りがいない、または一生独身で暮らす「おひとりさま」も増えています。そのような身寄りのいない方には、生前契約がおすすめです。

生前契約では、以下3つのサービスが契約できます。

  • 死後事務委任業務:自身の死後に葬儀などを行ってくれる
  • 生前事務委任業務:入院や手術が必要になった時に、身元保証人になってくれる
  • 任意後見業:自身の判断能力が低下してきた時に、本人に代わって法律行為をしてくれる

特に身寄りがいない方は、上記のような生前契約をすれば安心です。また身寄りがいない方は、地域の人とのつながりを大切にしましょう。人とのつながりは老後の支えにもなります。

Q.自分の死後、ペットはどうすればいい?

自分の死後、残されたペットを引き取ってもらう手段には以下の3つがあります。

  • 負担付相続
  • ペット信託
  • 老犬・老猫ホーム

上記3つの手段は、あらかじめペットの引き取り先を決められるので安心です。引き取ってもらったペットの飼育費は、支払った遺産や契約金から賄われます

万が一のことを考えて、あらかじめペットの引き取り先まで決めましょう。

まとめ:終活準備は「思い立った時」に始めよう!

孫を抱き上げる高齢男性

終活準備を進めることで、家族の負担軽減につながります。終活を通して死後の不安を払拭することで、残りの人生をよりよく過ごせるでしょう。

ただ終活準備はやることが多いため、途中で挫折する方も多いようです。優先順位を決めて、少しずつ無理のない範囲で進めてください。終活準備を進める際は、専門のサービスの利用もおすすめです。

本記事で紹介した内容を参考に、ぜひ思い立った時に終活準備を始めましょう。