【保存版】葬儀の献花とは?流れや注意点・お礼の仕方を徹底解説!
「葬儀の献花にはどういう意味がある?」
「葬儀で献花をするときのマナーがわからない…」
「献花をいただいたときはどのようにお返しをすればいい?」
本記事では上記の疑問やお悩みなどにお応えします。
葬儀で献花をするときに、意味や方法などがよくわからない方もいるでしょう。葬儀に参列する前に献花の方法やマナーなどを理解しておけば、遺族に不快な思いをさせることはありません。
そこで今回は、葬儀の献花の流れや注意点などを具体的に解説。最後まで読めば、献花に関する疑問を解決できます。
目次
葬儀の献花とは
葬儀の献花とは、棺や祭壇などに1人1本ずつお花を備え、故人の冥福を祈ることです。仏式の葬儀で行われる焼香と同じ意味があり、順番やマナーなどが決められています。
キリスト教や無宗教などを中心に行われてきましたが、以下の理由から、近年では社葬やお別れ会などでも献花をするケースが増える傾向に。
- 葬儀場によっては火の取り扱いを禁止しているところもある
- 参列者は特定の宗派を信仰している可能性が高い
葬儀の献花に用いる花は、原則として葬儀場で用意されていることから、自分で持ち込むことはできません。
献花の種類はお花に限らず、個人の趣味嗜好を反映させるケースもあります。
献花の具体的な手順
葬儀で献花をする手順は下記のとおりです。
- 自分の順番が来たとき、係の方から花を受け取る
- 右手は花の下に置き、左手で茎の上の部分を丁寧に持つ
- 遺族に一礼し、祭壇の手前でもう一度礼をする
- 花の部分を自分の方に、茎の部分は祭壇へ向け、両手で献花台にお花を備える
- 祭壇へ向けて一礼、席に戻る前に遺族へ対して一礼する
献花をするとき、お花を受け取るときと、お供えするときの向きが異なる点に注意。遺族に対しては、お悔やみの気持ちを込めて丁寧にお辞儀しましょう。
献花の費用相場
献花の費用相場は、葬儀に参列するときの立場によって異なる点が特徴です。
故人との関係 | 費用相場 |
---|---|
両親・義理の両親 | 5万円から10万円 |
兄弟・姉妹 | 3万円から5万円 |
祖父母 | 1万円から5万円 |
叔父・叔母 | 1万円から3万円 |
上司・同僚 | 5,000円から1万円 |
同僚の家族 | 3,000円から5,000円 |
友人・知人 | 5,000円から1万円 |
故人との関係が近しい方ほど、献花の費用相場は高くなることがわかります。高ければよいわけではなく、故人との関係性に応じて費用を決めることがポイントです。
葬儀の献花と供花・枕花・別れ花の違い
葬儀の献花と似たものとして供花や枕花、別れ花などがあり、違いが分かりにくい方もいるでしょう。
- 供花との違い
- 枕花との違い
- 分かれ花との違い
上記の点について、ここから具体的に解説します。
供花との違い
葬儀の献花と供花は、葬儀場での取り扱い方において異なる点が特徴。
前述の通り、献花とは参列者一人ひとりが献花台に花を供えることです。
一方、供花とは葬儀場の入り口や祭壇などの目立ちやすい場所に設置される花のことで、参列者のみでなく葬儀に参列できない方から贈られるケースもあります。
献花と供花の両方を贈ることも可能で、故人との仲が深い場合に選択するのも1つの方法。献花とは故人とお別れをするものであるのに対し、供花とはお悔やみの気持ちを表すものです。
枕花との違い
枕花とは、通夜が終了するまで故人の枕元に飾られる花。「枕花」と名づけられました。家族や親族など、故人と親しい方のみ贈る点が特徴です。
枕花を贈る場合、タイミングが早すぎると「不幸を予想していた」と捉えられる可能性があります。メッセージカードをつけることが一般的で、忌み言葉を避けて遺族に弔意を伝えましょう。
別れ花との違い
別れ花とは、告別式で故人の周りに一輪ずつ供える花のことで、供花や祭壇に飾られてある花を用いるのが一般的。
近年では、個人の好きだった花を別れ花として用いるケースもあり、葬儀によってスタイルが異なります。
遺族や親族によって別れ花が棺の中に飾られた後は、出棺となるのが特徴です。
葬儀の献花で使用される花とは
葬儀の献花で使用される花は、宗教によって異なる点が特徴。
- キリスト教の場合
- お別れの会や自由葬の場合
ここから具体的に解説します。
キリスト教の場合
キリスト教の葬儀で献花として利用される花とは、主に生花に限られ、一般的にカーネーションを使うのが一般的。
キリストが処刑された時、聖母マリアの涙から純白のカーネーションが生まれたとされていることが由来です。
人数が少ない場合は、百合の花を献花とするケースもあり、キリスト教と深い関わりのある花はカーネーションか百合。
一般的に、49日が過ぎるまでは白色の花を用いる点が特徴です。
お別れの会や自由葬の場合
お別れの会や自由葬ではカーネーションや百合の他にも、白い菊を用いるケースも。菊を用いる理由としては、具体的に以下の点です。
- 皇室のシンボルであること
- 花の咲いている期間が長い
- 日本人に好まれている
お別れの会や自由葬の場合、比較的に自由度が高い傾向にあり、故人の好んだ花を献花として用いるケースもあります。
葬儀の献花の注意点2つ
葬儀の献花をするときは以下の2点に注意が必要です。
- 参列者は持参しなくてもよい
- 神式の葬儀と似ているが別物である
ここから具体的に解説します。
参列者は持参しなくてよい
葬儀の献花の注意点として、参列者は献花を持参しなくてよいと決められている点です。教会や葬儀社などにより献花が用意されることから、献花を持参するとマナー違反となる可能性があります。
一般的に献花は葬儀費用のオプションとして取り扱われ、必要な本数分のみ加算される点が特徴です。
神式の葬儀と似ているが別物である
葬儀の献花の注意点として、神式の葬儀と同じものだと考えない点があげられます。神式の葬儀で行われる玉串奉奠と葬儀の献花は似ているかも知れませんが、意味が異なるためです。
玉串奉奠とは神様に対してするものですが、献花とは故人に対して哀悼の意を表すために実施するものです。
神式の葬儀との意味の違いを理解しておきましょう。
葬儀で献花を頂いたときのお礼の仕方
葬儀で献花を頂いた場合は、金額にもよりますが、お礼として御礼状とお返しの品を返送するのが一般的。
お礼をするタイミングや、費用の目安などは以下の通りです。
- お返しの品を贈るタイミング:49日の後
- 返礼品の費用の目安:贈られた品物の3分の1から2分の1程度
お返しの品物としては、「不祝儀を残さない」との観点から、お菓子などの消えものを選びましょう。個包装されているものや日持ちするものを選んでください。
回忌法要や1年祭で供花などを頂いた場合は、お返しが不要とされています。
まとめ
ここまで、葬儀の献花の流れや注意点、お返しの仕方などを解説してきました。
キリスト教や無宗教の場合、葬儀では献花をするのが一般的です。献花の正しい作法やマナーなどを理解することは、遺族のためにも自分のためにもなります。
葬儀に参列する前に、正しいマナーや注意点などを押さえておけば、今後葬儀に参列するときでも不安になる必要はありません。
自信を持って葬儀に参列できるでしょう。