葬儀で親族に必要なマナーとは?ふるまいから服装までを徹底解説!
身内や家族が亡くなったときの葬儀では、主催者側としてふるまうのが当然です。しかしあまり付き合いのない親戚などの葬儀での参列やふるまいは、どのように対応したら良いでしょうか。
「普段付き合いはないけど、参列して何か手伝いが必要かな」
「そもそもどこまでの親戚の葬儀に参列したら良いだろうか」
そのような悩みを持つ方は、多いかもしれません。誰もが親・兄弟などの血縁関係があり、付き合いはなくても親戚関係は存在します。一生涯でずっと一人という人はいません。
そこでこの記事では、葬儀で親族が参列するときのふるまいやマナーについて解説します。葬儀でのふるまいの他に葬儀中の手伝いの内容、参列の基準や参列ができないときのマナーなどもあわせて紹介。
これさえ読めば、親族の葬儀での当日のふるまいやマナーに困らず参列できるでしょう。
目次
葬儀での親族のふるまいとマナー
葬儀での親族としてのふるまいとマナーは主に3つです。
- 葬儀に参列するときの服装
- 参列者へのふるまい・対応
- 葬儀で準備するもの
順番に解説します。
親族として葬儀に参列するときの服装について
葬儀で使う喪服は、一般に参列する人と同じ黒色を基調として喪服を選びましょう。正式には喪主や三親等以内の親族は、正喪服が正式なスタイルです。
しかし最近では喪主も含めて、洋装の準喪服が増えています。喪主より格式の高い喪服を着用するのは、マナー違反とされています。
男性の場合は、ブラックスーツに白シャツ・黒のネクタイの基本スタイルが一般的です。一方、女性の場合は黒色のワンピースやスーツ・アンサンブルを着用し、生地は無地で光沢のない長袖のものを選びましょう。
葬儀で着用する服装のマナーについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
親族として葬儀に参列するときの参列者へのふるまい
遠い親戚でも親族として葬儀に参列している立場上、一般の参列者から葬儀の挨拶を受ける場面が考えられます。一般参列者からは、故人と関係のある親族として見られるでしょう。
「このたびはご愁傷様です」などの挨拶を受けたら、「本日は参列ありがとうございました」と参列の感謝を述べて、喪主と同様の立場の挨拶を心掛けるようにしてください。
親族が葬儀で準備するもの
親族が葬儀で主に準備するものは、以下の通りです。これらは全てを準備する必要はなく、周りと相談をして対応をしましょう。
- 香典
- 供花
- 盛籠
- 花輪
まず香典は親族との関係性や自分の社会的立場などで、包む金額は変わります。相場としては、1万円~2万円が相場です。一般参列者の相場が5,000円といわれているので、それを下回るのは避けましょう。
また香典を渡すタイミングは、葬儀受付で渡すのが通常です。喪主側も香典をもらった人や金額を管理しているので、直接渡すとかえって管理で迷惑を掛ける可能性があります。親族であっても、受付を通して渡すのが良いでしょう。
供花や盛籠、花輪はその他の親族と一緒に出す可能性もあるので、準備をする前に相談をするのが良いです。喪主との相談で香典の代わりに供花や盛籠、花輪を出す場合もあります。これらの供花や供物は祭壇を飾る大事なものなので、事前の打ち合わせを大事にしましょう。
香典の相場や書き方、渡し方のマナーについて知りたいという方は以下の記事も参考にしてください。
親族が葬儀で手伝うこと4選
親族の葬儀で手伝える内容は主に4つです。
- 葬儀の受付係
- 香典などの会計
- 参列者などへの会場誘導・駐車場案内
- 突発的な買い出し対応
上記は葬儀社のスタッフがやってくれる場合もありますが、親族にも声を掛けやすいはずなので協力し合いましょう。順番に解説します。
葬儀の受付係
受付は参列者が、まず最初に来る場所です。受付ではまず、参列者に記帳をしてもらいます。そのときに参列者から、お悔やみの言葉を掛けられるでしょう。お悔やみの言葉に対しては、参列の感謝をしっかり伝えます。
また弔電や供物を受け取ったりして、喪主へ伝えたりするのも大事な役目です。弔電の関係者がその場にいたときにきちんとお礼を述べられるように、喪主との連携が重要になります。
葬儀の受付についてより詳しく知りたいという方は、以下の記事も参考にしてください。
香典などの会計
受付のもう1つ大事な仕事は、香典の会計管理と香典返しです。香典は受け取った後に中身と名前の確認をして、会計を実施します。会計には葬儀スタッフが付く場合もありますが、遺族側も特に信頼のおける親族に手伝ってもらいたいものです。現金を扱うので、責任を持って取り組みましょう。
また香典返しを渡すことも、同時に行う仕事です。渡し忘れのないように、注意しましょう。
参列者などへの会場誘導・駐車場案内
参列者の中には高齢の方もいたり、初めての場所に不慣れな人もいて化粧室やクロークなどで迷ったりするでしょう。そのような人の案内やサポートも大事な仕事です。
また通夜は夜なので駐車場で暗くて迷ったり、暗くて駐車スペースが見えないなどの不都合が起きるかもしれません。そんなときに誘導などをして、配慮ある行動をするのも大切な役割です。
突発的な買い出し対応
葬儀では事前準備が大事ですが、どうしても途中で足りなくなるものや追加で必要なものが出てきたりします。当日遺族は、数多く訪れる参列者や僧侶などへの対応に忙しいはずです。
そのようなときに親族がそばにいて、突発的に必要になった買い出しの対応をするのも気配りのある行動です。
親戚の葬儀にはどこまで参列するべきか
親戚の葬儀に参列するべきかどうかで、悩む方も多いのではないでしょうか。一般的には「3親等」までは、葬儀に参列するべきと言われています。具体的には祖父母、叔父・叔母、甥っ子姪っ子が3親等に当たります。
さらには普段からの関係性も目安に、参列を検討するのも大事な点です。故人との付き合いは深くなくても、喪主やその他の親族を慰めたいと考えて参列を決める場合もあります。
参列の基準に決まりはないので、故人と喪主などとの関係性を考えて決めれば良いでしょう。
葬儀に参列できないときの親族としてのマナー
本来は葬儀に参列するべきですが、都合が付かないときもあります。葬儀に参列できないときのマナーは以下の通りです。
- 弔電や供花を事前に送る
- 後日に弔問する
順番に解説します。
弔電や供花を事前に送る
弔電はお悔やみ電報とも言われ、葬儀に参列できないときにお悔やみの言葉を伝えるのが電報です。最近ではインターネットでも申込ができて日時や場所、故人名など必要な情報を伝えれば手配ができます。
また葬儀に花を送るのも、哀悼の意を伝える手段の1つです。葬儀で送る花は、全部で4種類あります。
- 供花(きょうか・くげ)
- 花輪(はなわ)
- 枕花(まくらばな)
- 献花(けんか)
この中でも供花が、一般的に多用されています。供花は、供物と一緒に祭壇に飾られる場合が多いです。家族葬が増えている現代では、供花などを辞退する例も増えています。事前に送って良いかの確認をするのが良いでしょう。
供花の相場やマナーについてさらに知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。
日を改めて早めに弔問する
葬儀当日に参列できなかったときに別の日に、弔問に訪れる場合もあります。弔問をするときは葬儀からあまり日程の間隔を空けないで、早めに弔問をするのがマナーです。できれば四十九日法要までに訪問をするのが、礼儀です。
また葬儀当日に送っていなければ、香典を持参します。遅れたのを詫びて弔問をするのがマナーです。
親族として参列する通夜の流れ
親族として参列する場合は手伝いなどもあるので、葬儀開始の1時間くらい前には到着するようにします。手伝いについては、葬儀スタッフや喪主の指示を確認しておきましょう。その後は通夜参列と焼香を行います。
また通夜後に行われる通夜振る舞いには親族として参加し、場合によっては参列者との懇親をはかる役目もあります。通夜全体を一般参列者のように手短に済ますわけにはいかないので、心掛けておきましょう。
親族として参列する告別式の流れ
告別式での親族としての参列は、通夜のときと同様に開始の1時間くらい前には到着しておきましょう。手伝いも同様にあれば葬儀スタッフや喪主の指示に従います。ただし告別式は参列者の数が通夜のときより減るので、手伝い自体がない場合もあるでしょう。
また告別式では、出棺や火葬場でのお別れの儀があります。親族として故人に哀悼の意を込めて参列しましょう。最後に精進落としもあるので、参加し喪主へのねぎらいをして終わります。
まとめ:葬儀に親族としてのふるまいやマナーを知って参列しましょう
葬儀に参列するときの服装や準備するものは、一般の参列者とあまり違いはありません。しかし親族としての手伝いやマナーがあるため、必要に応じてふるまう対応力が必要です。
機を見てサポートができれば、喪主にとっても心強いでしょう。
喪主との関係性を今後も良好にするためにも親族としてのマナーやふるまいを知って、葬儀に参列することが重要です。