終活の片付けとは?メリットや片付けのポイント等を徹底解説!
「終活の片付けっていつやればいいの?」
「どこから片付けをスタートさせるのがいいの?」
「終活の片付けで捨てるべきでないモノって何?」
みなさんはこのような悩みや疑問を持っていませんか?この記事では終活の片付けを開始するベストなタイミング、終活の片付けのメリットや注意事項、そして捨てるべきモノと、そうでないモノについてご紹介します。
この記事を読むことで、終活の片付けについて具体的なイメージを深められるでしょう。
目次
終活の片付けとは?
終活の片付けとは大きく下記の3つに分けられます。
- 老前整理
- 生前整理
- 遺品整理
それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
老前整理
老前整理とは、自分が年老いた時に快適に暮らすために、体力や気力があるうちから身の回りを整えておくことです。よって、老前整理は「自分」のためのものであるといえます。
生前整理
続いて生前整理とは、財産や相続といった問題を整理しておくことです。生前整理をきちんとしておくと、自分の死後に財産関係の家族間のトラブルがなくなります。そのため、生前整理は「家族」のためのものです。
遺品整理
最後に、遺品整理とは死後に遺族がやる遺品の整理のことを指します。「老前整理」を計画的におこなっておくと、「遺品整理」はかなりスムーズに進めるられるはずです。
終活の片付けはいつスタートさせるべき?
終活の片付け、つまり老前整理と生前整理をスタートさせるのは早ければ早いほどよいです。
終活の片付けは1度に、短時間で終わるものではありません。特に、老前整理は体力と気力が必要になりますし、継続的に進めるべきです。50代から始めるのがおすすめですが、時間の余裕について考えると、60代になって退職した後もよいタイミングかもしれません。
早めに終活の片付けに取り組み、スッキリした快適な家で第2の人生をスタートさせてください。
終活の片付けのメリット4つ
終活の片付けをするメリットは下記の4つです。
- 家族への負担を減らせる
- 安全で安心な暮らしを実現できる
- 相続トラブルを防げる
- 家族とのコミュニケーションが増える
それぞれのメリットについて1つずつ解説します。
家族への負担を減らすことができる
遺族は、あなた以上にあなたのモノを片付けたり、処分をすることを負担に感じます。それは何が大切なモノで、残しておくべきなのか判断をするのが難しいからです。そのため、多くの時間と労力が奪われます。
あなたの死後、家族は葬儀の準備や財産相続の手続きなどあらゆる仕事をこなさなくてはなりません。もしあなたが、老前整理をきちんとしていれば、家族への負担を大きく減らせます。
安心で安全な暮らしを実現できる
実はお年寄りが家の中で転倒する事故は多発しています。このような事故は、窓際にモノを置いて部屋が薄暗くなっていたり、モノが床に置いてあることが原因です。きちんと片付けをしていれば、このような事故は起こりません。
つまり、終活で片付けをしておくと、そのような危険性をなくし安心安全な暮らしを実現できるということです。
相続トラブルを防げる
家の片付けをしていると、希少で価値があるモノや重要書類を見つかることがあります。
これらのモノを生前整理しておくと、ご自身の死後に、家族間の相続トラブルを防げます。重要な情報をエンディングノートにまとめておくことがおすすめです。
家族とのコミュニケーションが増える
家の中の片付けをしていると、お子さんやお孫さんが小さかった頃の写真や、作品が見つかることがあります。それぞれのモノに思い出やエピソードがつまっているはずです。
このようなモノを通じて家族と過去を振り返り、思い出話に花を咲かせられるかもしれませんね。
終活の片付けの手順
終活の片付けの手順は下記の通りです。
- 全ての持ち物を出す
- モノを分別する
- 不要なモノは処分し、必要なモノは収納する
それでは、それぞれの手順について詳しく解説します。
手順1: 全ての持ち物を出す
まずは、その日に片付けをする場所のモノを取り出してください。全て取り出して、ご自身の全ての持ち物を把握します。買ったにもかかわらず、使っていないモノや思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれません。
手順2: モノを分別する
続いて、取り出したモノを「必要」「不要」「保留」の3つのグループに分別します。
1年以上使っていないモノについては「不要」に分類するとよいです。「保留」については「捨てるかどうかを5秒以上悩んだら入れる」など、ご自身でルールを作って、そのルールに従って活用することをおすすめします。
そして、1ヶ月後や3ヶ月後など定期的に「保留」に分類されたモノを再度見直し、分類しましょう。気持ちの負担も減りますし、スムーズに片付けができます。
手順3: 不要なモノは処分し、必要なモノは収納する
不要なモノは処分してください。「処分=捨てる」とは限りません。リサイクルショップやフリマアプリを活用して売ったり、近所の方やお子様に譲ることも含まれます。
退職後は、退職金と年金で暮らすため、経済的な不安があるかもしれません。その際は、不要なモノを売って、臨時収入にすることをおすすめします。より豊かな老後生活の形成につながるでしょう。
ご自身に合った方法で不要なモノを処分してください。
必要なモノについては収納します。しかし、今後もモノが増える可能性もあるため、余裕をもった収納を心がけるとよいです。
終活の片付けのコツ7つ
終活の片付けは時間も体力も必要であるため、コツを知らずに進めると挫折する可能性があるため、気をつけてください。
終活の片付けには7つのコツがあります。
- 捨てられなかったら売ろう
- 「もったいない」と考えない
- 少しずつ継続的に進める
- 小さなところから片付けを始める
- 片付け後のイメージを持つ
- 処分が難しい時は業者を活用する
- 写真や個人情報をデジタル化させる
それでは早速、それぞれのコツを具体的にご説明します。
捨てられなかったら売ろう
上記にもありますが、「不要なモノ=捨てる」ではありません。「手放す」のです。手放すとは、譲渡や売却も含まれます。また、売ると不要なモノが「お金」に生まれ変わり、あなたにとってそれはプラスになるはずです。
「売る」選択肢も持っておいてください。
「もったいない」と考えない
「1度も使っていないから使える」と考え、捨てることを躊躇したり、罪悪感を持つ方も多くいます。
ここは、「使わない方がもったいない」と発想の転換をするべきです。罪悪感を軽減するために譲渡したり、売ってみましょう。
少しずつ継続的に進める
家の中の片付けは労力も時間もかかります。1度の片付けで終わりません。
片付けが終わってもモノがまた増えるため、終活の片付けは少しずつ、継続的に進めてください。
小さなところから片付け始める
片付けや整理整頓というと、誰もが張り切って大きな部屋からスタートさせてしまいがちです。終活の片付けでも同じようにやると、失敗や挫折に終わってしまいます。
そのため、洗面所や玄関といった小さいところから始めるとよいです。スモールステップで進めると、小さな成功体験が積み重なります。やがて大きな部屋の片付けもスムーズに進められるでしょう。
片付けた後のイメージを持つ
何事もゴールや目標をイメージすると、達成しやすくなります。あなたは片付けをして、どのような家、または部屋にしたいですか?
具体的なイメージを持つと、処分するべきモノ、残すべきモノが鮮明に見えてきます。
処分が難しいときは業者を活用する
片付けを本格化させると、1人では処分したり処理できないような大きな粗大ゴミが出てきて途方に暮れてしまうこともあります。
その際は、不用品回収業者、遺品整理業者やトランクルームを活用してください。よりスムーズに片付けが進みます。
写真や個人情報をデジタル化させる
終活では、多くの方々が写真の片付けについて頭を悩ませます。
写真はアルバムに、個人情報はファイル等にまとめて整理をしましょう。可能であればデジタル化するとコンパクトにまとめられます。
終活の片付けで気を付けるべきこと3つ
終活の片付けで注意すべき点があります。下記の3つです。
- 重要書類は捨ててはいけない
- 気力と体力があるうちに片付ける
- 配偶者や他の家族のモノを勝手に捨ててはいけない
それぞれの注意事項について詳しくご説明します。
重要書類は捨ててはいけない
書類関係は絶対に捨ててはいけません。特に保険・金融・不動産関係の書類は注意してください。これらのような「資産」関連の書類は、死後に再発行できないものもあるからです。
これらの書類は1枚1枚よく確認してから分別し、重要なものはファイルにまとめておくとよいでしょう。
気力と体力があるうちに片付ける
終活のための片付けは時間、根気、体力、そして気力が必要なので、始めるのが早ければ早いほどいいです。
突然死しなくても、自分で身動きが取れなくなったり、重いものが運べなくなる日が来るかもしれません。
自在に動き回れる元気なうちに、終活の片付けをスタートさせてください。
配偶者や他の家族のモノを勝手に捨ててはいけない
終活の片付けをしていくうちに、家や部屋がどんどんキレイになります。キレイになるほど嬉しくなってしまい、ついつい自分のモノだけでなく、配偶者や家族のモノまで捨てたくなってしまいがちです。しかし、他人のモノを許可なく勝手に捨てないでください。
あなたにとっては不要なゴミに見えても、他の方にも同じように見えるとは限りません。許可なく勝手に処分をすると、相手とトラブルに発展し、後悔する可能性もあります。
終活の片付けで捨てるべきモノとそうでないモノ
終活の片付けを進めていると、だんだん何を捨てるべきで、何を残しておけばいいか分からなくなってくるものです。そして、必要なモノまで捨ててしまい、後悔するケースもあります。
これらを未然に防ぐためには、片付けを始める前に大まかに何を捨てて、何を残すべきか線引きをしておくとよいです。
ここでは、その大まかな基準を作成しやすくするために、捨てるべきモノと捨てるべきでないモノについてご紹介します。
捨てるべきモノ
終活の片付けで捨てるべきモノは下記の通りです。
- 「現在」使用していないモノ
- 衣類やバッグのような劣化しやすいモノ
- 資産にならないモノ
- 本・雑誌類
- CD、カセット類
- 年賀状、手紙類
- 期限が切れているモノ
- 壊れているモノ
最近では、冠婚葬祭用の礼服、布団、ブランドバッグなどありとあらゆるものが「レンタル」できる時代になっています。仮に捨てても、そこまで困らないでしょう。そのため、「現在」使っていないものに対しては厳しくジャッジする必要があります。
捨てるべきでないモノ
終活の片付けで捨てるべきでないモノは下記の通りです。
- 重要な資料や書類
- 思い出の品(写真や子供の作品など)
- 防災時や緊急時に活用できるもの
- 先祖代々伝わってきたモノ
- 普段から使用しているモノ
- 希少価値が高いモノ
- 預金通帳・印鑑
- 重要なWebサイトへのログイン情報
上記にもありますが、もし「捨てる」ことに抵抗があるようでしたら、「捨てる」という考えはやめて、「手放す」と考えるようにしましょう。売ったり、譲渡したり、寄付したりと、「捨てる」以外の方法を活用すると罪悪感が軽減されるはずです。
まとめ:早い段階で終活の片付けをはじめて家も心もスッキリさせよう!
終活の片付けは非常に時間と労力を要するものです。
早めにコツコツと片付けを進めておくと、自分だけではなく、残される家族のためにもなります。
また、片付けると精神的にも物理的にもスッキリし、ストレスの解消にもつながります。今日から早速片付けを始めてください!