公正証書遺言と自筆証書遺言、どっちを選ぶ?司法書士が教える選び方
「遺言書を作ろうと決めたけど、公正証書遺言と自筆証書遺言、どっちを選べばいいの?」と迷っていませんか。
結論から言うと、専門家がすすめるのは公正証書遺言です。費用も手間もかかりますが、「本人の意思で作られたこと」を公証人が証明してくれるため、後々のトラブルリスクを大きく下げられます。ただし、財産がシンプルで家族関係も複雑でない方であれば、自筆証書遺言でも十分対応できるケースがあります。
今回は、杉並区を拠点に相続・遺言・終活支援を専門とする司法書士法人あかつき総合法務事務所の小林先生に、「どっちを選ぶべきか」の判断基準についてインタビューしました。自分にとってベストな選び方が見えてくるはずです。

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目次
公正証書遺言と自筆証書遺言、選ぶならどっち?【司法書士に聞いてみた】
──先生は相談者の方に、どちらをおすすめすることが多いですか?
小林先生:私がおすすめするのは、公正証書遺言です。
理由は、私たち専門家は遺言書を作成するだけでなく、「遺言書の内容を実現するところ」まで考えるからです。遺言書は、ある方には利益になっても、別の方にとっては不利益になることがあります。そうなると、その内容を好ましくないと思う方も当然出てきますし、場合によっては「その遺言書は無効だ」と主張する方もいるでしょう。
自筆証書遺言だと、本当にご本人が書いたのか・本当にそのように考えて書いたのかを証明することは不可能です。しかし公正証書遺言であれば、本人確認を行い、公証人の目の前で意向をお伝えするので、そういったリスクは限りなく低くなります。
その意味で、お客様には公正証書遺言をおすすめすることが多いですね。
──では逆に、自筆証書遺言が向いているのはどんな方でしょうか?
小林先生:自筆証書遺言は手軽で費用がかからない、公正証書遺言は手間や費用はかかるがリスクが低くなる、というのが大枠です。この前提に立つと、基本的には公正証書遺言が良いと考えています。
ただし、司法書士や弁護士など遺言書を取り扱っている専門家に頼んで文案作成を補助してもらえば、自筆証書遺言でも全く問題ありません。そもそも複雑な内容を書くつもりはない場合、たとえば「妻にすべての財産を相続させる」といったシンプルな内容であったり、家族関係が複雑ではない(妻と子ども1人など)場合には、わざわざ公正証書にする必要はないこともあります。
ただ、「どの程度なら自分でも書けるのか」という判断は意外と難しいので、「自分は自筆証書遺言で問題ない」と勝手に判断はしないでほしいと思います。
──では逆に、公正証書遺言を選んだ方がいいのは、どんなケースですか?
小林先生:やはり、高齢の方や家族関係が複雑な方には公正証書遺言をおすすめしたいですね。
特に「高齢の方」には、公正証書遺言をおすすめしたいです。高齢の方が自筆証書遺言に挑戦するのは良いことですが、財産目録を除く全文を自筆で書かなければいけないので、間違いが許されず、途中で挫折してしまう可能性があります。
また、高齢の方の場合、「誰かに無理やり書かされた」「そそのかされて書かされた」などと疑われるケースも考えられます。安全に遺言書を遺すという意味でも、公正証書遺言の方が良いと思います。
あとは家族関係が複雑な場合でも同様に、後々遺言書の内容を実現する際のトラブルを少しでもなくすためにも、公正証書遺言を選んだ方がいいでしょう。
──「迷ったら公正証書」とよく聞きますが、その理由を教えてください。
小林先生:お客様が「迷う理由」は、主に2つあると思っています。ひとつは「自分が書いた遺言書で本当に効力があるのか」、もうひとつは「遺言書に手間と費用をかける必要があるのか」です。
まず「自分で書いた遺言書で効力があるのか」についてですが、それに対する答えが出るのは、ご自身が亡くなった後、遺言書の内容を実現するときです。作成したものがしっかり意味をなすかどうか分からない、というのはとても不安ですよね。それを払拭する意味でも、自筆証書遺言よりも公正証書遺言の方がよいといえます。
もう一方の「遺言書に手間と費用をかける必要があるのか」については、ご自身が最後に表明できる意思なのですから、費用や手間ではなく、「遺言書で達成したい想い」を重要視してほしいと思います。
少なくとも「迷う」という時点で、どちらかを不安に思っているわけです。後悔や不安の残る遺言書にはしてほしくないですね。
公正証書遺言と自筆証書遺言の比較表|どっちがいい?
インタビュー内容をもとに、「どちらを選ぶか」の判断に役立つ比較表にまとめました(参考:日本公証人連合会「公正証書遺言と自筆証書遺言の違い」、政府広報オンライン「知っておきたい遺言書のこと」)。
| 比較項目 | 公正証書遺言 | 自筆証書遺言 |
|---|---|---|
| こんな方に向いている | 高齢の方・家族関係が複雑な方 | 家族関係が良好な方 |
| 作成方法 | 公証役場で公証人が作成 | 本人が全文を自筆 |
| 費用 | 数万円〜(財産・人数で変動) | ほぼ無料(保管制度で3,900円) |
| 手間 | 公証役場との打ち合わせ | 紙とペンがあれば作成可能 |
| 無効になるリスク | 極めて低い | 書き方を誤ると無効の可能性 |
| 内容の法的チェック | あり(公証人が確認) | なし |
| 紛失・改ざんリスク | なし(原本を公証役場で保管) | あり(保管制度で解消可能) |
| 家庭裁判所の検認 | 不要 | 必要(保管制度利用なら不要) |
| 証人 | 2名必要 | 不要 |
| 「本人の意思」の証明 | 公証人が証明 | 証明が難しい |
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公正証書遺言と自筆証書遺言、どっちを選ぶ?5つの判断ポイント
「結局、自分はどっちを選べばいいの?」と迷っている方のために、判断の軸になる5つのポイントを整理しました。
ポイント①:家族関係は複雑ではないか
家族関係が複雑な方は、公正証書遺言を選ぶのが安全です。
たとえば、前妻・前夫との間に子どもがいる、長年疎遠な相続人がいる、相続人のあいだで仲が悪い、といった状況では、遺言書の有効性が争われるリスクが高まります。「本人の意思で作られた」と公証人が証明してくれる公正証書遺言なら、死後のトラブルを防ぎやすくなります。
一方、「妻と子ども1人だけ」「家族みんな仲が良い」といったシンプルな家族構成であれば、自筆証書遺言でも十分対応できます。
ポイント②:財産の種類と規模
不動産が複数ある、株式や有価証券など複雑な財産がある、会社の経営に関わる資産がある、といったケースでは、公正証書遺言の方が安心です。財産の特定が曖昧だと遺言そのものが機能しなくなる恐れがあるため、法律の専門家である公証人のチェックが入る意味は大きいといえます。
逆に、「預貯金だけ」「自宅と少額の預貯金だけ」といったシンプルな財産構成であれば、自筆証書遺言でも十分対応できるケースが多いです。
ポイント③:年齢と健康状態
高齢の方や体力に不安がある方は、公正証書遺言一択と考えてよいでしょう。自筆証書遺言は財産目録以外を全文自筆で書く必要があるため、ご高齢で手が思うように動かない方や、長文を書く体力に不安がある方には負担が大きくなります。
また、判断能力が低下してからでは遺言書自体が無効になるリスクもあります。さらに、「本当に本人の意思で書いたのか」を後から争われる可能性もあるため、公証人が立ち会う公正証書遺言の方が安全です。
ポイント④:費用と手間に対する考え方
公正証書遺言の費用は、公証役場の手数料と専門家への報酬を合わせると総額10〜35万円程度が目安になります(参考:日本公証人連合会「手数料」)。手間も、公証役場との打ち合わせ・必要書類の準備・証人の手配などがあります。
「費用や手間は抑えたい」という気持ちは自然ですが、小林先生のインタビューにもあったように、「遺言書で達成したい想い」を軸に判断するのがおすすめです。後悔や不安の残る遺言書にならないよう、費用対効果ではなく「何を実現したいか」で選ぶのが本来の姿です。
ポイント⑤:遺言の内容は複雑か
「条件付きで相続させたい」「特定の財産を特定の相続人に細かく分けたい」「遺言執行者を指定したい」「事業承継を含む」など、内容が複雑になるほど公正証書遺言の方が安心です。法律の専門家である公証人がチェックすることで、遺言者の意向を正確に形にできます。
一方、「全財産を妻に相続させる」など、シンプルな内容であれば自筆証書遺言でも十分対応できます。
【結論】公正証書遺言を選ぶべき人
ここまでの内容を踏まえると、以下に当てはまる方は公正証書遺言を選ぶのが安全です。
高齢の方や健康状態に不安がある方。自筆での作成が難しく、また判断能力を後から争われるリスクがあります。
家族関係が複雑な方。前妻・前夫との子ども、疎遠な相続人、相続人同士の関係が悪いケースなどでは、公証人が「本人の意思」を証明してくれる公正証書遺言の価値が大きくなります。
不動産が複数ある、事業用資産がある方。財産の特定が曖昧だとトラブルのもとになるため、法律の専門家のチェックが欠かせません。
確実性を最優先にしたい方。方式不備で無効になるリスクをほぼゼロにしたい方は公正証書遺言一択です。
相続人の手続き負担を減らしたい方。家庭裁判所の検認が不要なので、相続手続きをスムーズに進められます。
【結論】自筆証書遺言でも十分な人
一方、以下に当てはまる方であれば、自筆証書遺言+法務局の保管制度の活用でも十分対応できるケースが多いです。
財産がシンプルで、相続人も少ない方。「預貯金と自宅だけ」「妻と子ども1人だけ」といったケースでは、自筆証書遺言でも問題ありません。
家族関係が良好な方。遺言書の内容を巡って争われるリスクが低いなら、手軽な自筆証書遺言が向いています。
とにかく費用を抑えたい方。自筆証書遺言書保管制度を利用しても手数料は3,900円で済みます(参考:法務省「自筆証書遺言書保管制度」)。
すぐに遺言書を残したい方。公証役場の予約が不要なので、思い立ったときに作成できます。
ただし小林先生が強調していたように、「自分は自筆証書遺言で問題ない」と独断で判断するのは危険です。判断に迷ったら、まず専門家に相談してから決めるのが安心です。
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「自筆で作ってから公正証書に切り替え」という選択肢もある
「どちらか選べない」という方には、先に自筆証書遺言を作っておき、後から公正証書遺言に作り直すという段階的な方法もあります。
自筆証書遺言なら費用がほぼかからず、思い立ったときにすぐ作成できます。「まずは自筆で書いて想いを形にし、準備が整ったら公正証書に切り替える」という流れは、実務でも珍しくありません。
複数の遺言書がある場合、民法1023条により日付が新しい遺言書が優先されるので、後から公正証書遺言を作れば、先に書いた自筆証書遺言の内容は自動的に上書きされます。
「いきなり公証役場はハードルが高い」「まずは想いを整理したい」という方は、このステップを踏むのが現実的な選び方です。
作成後に書き直しできる?変更・撤回のルール
遺言書は、いつでも、何度でも書き直すことができます。心境や家族関係、財産の状況が変わったら、遠慮なく作り直して大丈夫です。
公正証書遺言の場合は、一部変更であっても新しく作成する扱いになるため、そのたびに手数料が発生します。一方、自筆証書遺言であれば費用はかかりませんが、訂正方法に厳格なルールがあり(民法968条)、方式を誤ると無効になるリスクがあります。一部訂正ではなく、新しく書き直すのが安全です。
見直しのタイミングは、財産の大きな変動(不動産の売買、預貯金の増減など)、相続人の状況変化(死亡・離婚・出生・養子縁組など)、関係性の変化があったときが目安です。数年に一度は内容を確認する習慣をつけておくと安心です。
迷ったときの相談先|専門家選びのポイント
「公正証書と自筆、どっちにするか一人では決められない」という方は、迷わず専門家に相談するのが近道です。相談先ごとの特徴を整理すると、以下のようになります。
| 相談先 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 行政書士 | 遺言の原案作成に対応 | 内容がシンプルな場合 |
| 司法書士 | 原案作成+不動産登記まで対応 | 不動産を含む場合 |
| 弁護士 | 将来の紛争を見据えた対応 | 相続争いが心配な場合 |
| 信託銀行 | 遺言信託として保管・執行 | 資産が多く管理を任せたい場合 |
多くの事務所が初回無料相談を実施しています。まずは費用を気にせず、いくつかの事務所に話を聞いて、相性のよい専門家を探すのがおすすめです。
公正証書遺言と自筆証書遺言に関するよくある質問
Q. 両方作った場合はどちらが優先される?
A. 遺言書の種類に優劣はなく、日付が新しいものが優先されます(民法1023条)。公正証書を先に作っても、後から自筆で書けばその自筆の方が優先されます。ただし、後の自筆証書遺言が方式不備で無効だった場合は、先の公正証書遺言がそのまま有効になります。
Q. 自筆証書遺言保管制度を使えば公正証書遺言と同じ?
A. 法務局の自筆証書遺言書保管制度を使えば、紛失・改ざんリスクは解消でき、家庭裁判所の検認も不要になります。ただし、保管時に形式面のチェックは受けられますが、内容面のチェックはしてもらえません。「法的に有効な内容か」「意向が正確に表現されているか」までは担保されない点に注意が必要です。
Q. 字が書けなくても遺言書は作れる?
A. 公正証書遺言なら作成できます。遺言者が口頭で内容を公証人に伝える方式なので、自分で書く必要がありません。署名ができない場合も、公証人が代署することが法律で認められています。自筆証書遺言は財産目録以外を全文自筆で書く必要があるため、字が書けない方には作成できません。
Q. 公正証書遺言ならトラブルは絶対に起きない?
A. 残念ながら、公正証書遺言でも起こりうるトラブルはあります。特に多いのが遺留分(民法1042条)の問題です。配偶者・子ども・直系尊属には法律で最低限の取り分が保障されており、これを侵害する遺言書は無効にはなりませんが、請求される可能性があります。付言事項で思いを伝える、遺留分に配慮した配分にするなどの対策が必要です。
Q. 自筆証書遺言でも専門家に相談できる?
A. 相談できます。司法書士や弁護士に文案作成を補助してもらえば、自筆証書遺言でも十分な内容にできます。「費用を抑えたいけど形式不備は避けたい」という方は、専門家のサポートを受けながら自筆で仕上げるのがおすすめです。
まとめ|迷ったら専門家に相談を
公正証書遺言と自筆証書遺言、どちらを選ぶかは「自分の状況に合っているか」で決めるのが正解です。
公正証書遺言は、高齢の方・家族関係が複雑な方・確実性を重視したい方に向いています。費用と手間はかかりますが、「本人の意思で作られた」ことを公証人が証明してくれるため、後々のトラブルリスクを大きく下げられます。
自筆証書遺言は、財産がシンプル・家族関係が良好・費用を抑えたい方に向いています。ただし、内容や形式に不備があると無効になるリスクがあるため、専門家のサポートを受けながら作成するのが安心です。
迷ったときは小林先生がインタビューで強調していたように、「遺言書で達成したい想い」を軸に判断することが大切です。費用や手間だけで決めると、後悔の残る遺言書になりかねません。
「自分にはどちらが合っているかわからない」という方は、まず専門家に相談してみてください。多くの事務所が初回無料相談を実施しているので、費用を気にせず話を聞くことができます。
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