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【例文あり】終活年賀状とは?書き方のポイントもわかりやすく解説!

最近では少しでも早い年齢から終活をするのが一般的になっており、終活の1つとして終活年賀状に取り組んでいる方も多くなりました。

どのタイミングで出すか迷うケースも多く、例文などを確認したい方も多いでしょう。

今回は、終活年賀状の書き方を紹介します。自分の立場と相手の立場を踏まえたプライベート・ビジネスの例文も紹介するので、最後まで読めば適切な終活年賀状を書けますよ。

目次

終活年賀状とは?

終活年賀状とは、次回以降の年賀状を辞退を伝える年賀状のことです。近年連絡手段が発達したため、高齢者だけでなく比較的若い年代である40代~50代でも送るケースが多くなりました。

注意点として、具体的な書き方を覚えなければ、相手との関係性に悪影響が出るかもしれません。親しき仲にも礼儀ありと言葉があるように、継続して相手との関係性を保ちたくても、そうでなくても礼儀正しく送りましょう。

終活年賀状のメリット3つ

メリットは大きく分けて以下の3つが挙げられます。

  • 毎年の年賀状を作る手間を省ける
  • これまでの人間関係の整理ができる
  • 他の連絡手段への切り替えができる

終活年賀状のメリットについてそれぞれ解説します。

毎年の年賀状を作る手間を省ける

年賀状は、手間がかかるうえに年賀はがき・切手なども購入しなければならず大きな負担になるでしょう。送り先が多ければ多いほど金銭的・身体的な負担は大きくなるため、高齢になると耐えられない可能性があります。

終活年賀状を送ることで、金銭的・身体的な負担を軽減することが可能です。

パソコンで作成するケースも多いですが、一方で直筆で一言添えるのも慣例になっています。一言を添えるために筆を取るのは大きな手間ですが、終活年賀状を送れば翌年以降の年賀状の手間や費用がなくなります。

これまでの人間関係の整理ができる

終活年賀状は、普段は連絡を取らない人間関係の整理に有効です。年賀状だけの付き合いをしている相手などを整理すれば、本当に自分が大切にしたい相手との人間関係に集中ができます。

特に仕事の人脈は退社後に不要になるケースも多いので、惰性で送っていた相手を整理して身の回りの人間関係をスリム化しましょう。

他の連絡手段への切り替えができる

若い世代では、年賀状以外の方法で新年の挨拶をするのが一般的です。そのため、最近では他の連絡方法に切り替えるために終活年賀状にメールアドレスや電話番号を記載するケースが見られます。

新しい連絡手段を取れば関係性が再び親密になるケースもあり、疎遠だった相手と再び交流を取れる可能性も。

注意点として、相手によってはSNSなどを利用していないかもしれません。まずは、一般的に使用されるメールアドレスや電話番号を送付してください。

終活年賀状を出すタイミング

終活年賀状 タイミング

タイミングは人によって違い、ふとした瞬間に終活年賀状を出す決定をしても問題はありません。

ただし、適切なタイミングで出したいと考えているなら、以下のタイミングがおすすめです。

  • 定年退職をしたタイミング
  • 長寿祝いのタイミング
  • 環境変化のタイミング

自然に終活年賀状を出したいならこれらのタイミングが多く、プライベートでもビジネスでも相手側から終活を始めたと判断をしてもらえる可能性が高いです。

定年退職をしたタイミング

定年退職は人生の節目としては大きく、特にビジネス関係で送っていた相手との関係を整理したい場合に有効でしょう。

退職後にも連絡を取りたい方の場合は新しい連絡手段を伝えますが、ビジネスのみの付き合いなら自然につながらなくなるのが一般的です。

長寿祝いのタイミング

長寿祝いの終活年賀状では「加齢で年賀状を送るのが難しい」と伝えます。

「終活を意識し始めた」と文面にすれば、相手に体調不良を疑われたり人間関係を悪化させたりすることを避けられるでしょう。

環境変化のタイミング

環境変化のタイミングでは、「年賀はがきではなく、他のSNSやメールなどを使用するようになった」と他の連絡手段を伝えましょう。

終活年賀状の書き方のポイント3つ

ポイント

書き方や詳しい内容は人それぞれですが、基本的なポイントは3点挙げられます。

  • 年賀状による新年の挨拶は忘れずにおこなう
  • 年賀状を辞める理由をシンプルに記載する
  • 代わりの連絡手段を記載しておく

これらは書くときのマナーともいえるため、しっかりと抑えるのがおすすめです。

年賀状による新年の挨拶は忘れずにおこなう

あくまでも年賀状の1つなので、いつも通り新年の挨拶は忘れないでください。

難しいものではなく、普段から自分がしているような内容で問題ありません。

たとえ終活年賀状であっても、挨拶をするのは最低限のマナーです。

年賀状を辞める理由をシンプルに記載する

年賀状を辞める理由をシンプルに記載して、どのような経緯で終活年賀状を出したか相手に伝えましょう。

コミュニケーション不足で情報を伝えられなければ、単に「年賀状を送りたくない人」と判断される恐れがあります。

終活を理由として挙げづらい方は、「時代の流れに合わせて辞める」などの理由が良いでしょう。

代わりの連絡手段を記載しておく

終活年賀状によってやり取りをしなくなるため、代わりの連絡手段を記載しておくのがマナーです。

他のSNSやメールなどでもやり取りをしている相手なら記載をしなくても問題ありませんが、年賀状だけのやり取りの相手には必ず記載しましょう。

相手がSNSなどを利用していないなら、メールアドレスや電話番号を伝えるのが無難です。

終活年賀状の丁寧な例文を紹介

例文

ここでは、終活年賀状の紹介します。

プライベート用・ビジネス用を年代別にまとめたので参考にしてみてください。

プライベートで親しい人向けの例文

プライベート用の終活年賀状の例文を年代ごとに紹介します。

20代〜30代のケース

あけましておめでとうございます。

昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。

近年ではSNSでの交流が盛んになったことから、私も交流をSNSの場に移すことにいたしました。

つきましてはこれまで交わしていた年賀状ですが、来年からはご遠慮させていただきたく思います。

40代〜50代のケース

あけましておめでとうございます。

旧年中はお世話になりました。本年も昨年同様よろしくお願いいたします。

私事ではございますが、子も成人を迎える年齢になったことから、この節目を機に少し早めではありますが終活を始めたところです。

つきましては本年をもって年賀状でのご挨拶をご遠慮させていただきたく思います。

60代以上のケース

新年おめでとうございます。

昨年は大変お世話になりました。

さて、わたくしも本年で古希を迎えることから終活を意識する年齢をなりました。

時代の移り変わりもあり、年賀状でのご挨拶を来年からはご遠慮させていただきたく思います。

ビジネス関係に向けての例文

続いて、ビジネス関係の終活年賀状の例文を年代別に紹介します。

20代〜30代のケース

明けましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりました。本年も変わらずお引き立ていただけますよう何卒宜しくお願い致します。

誠に勝手ながらテレワークの導入に伴い、社の方針として年賀状でのご挨拶を来年からはご遠慮させていただくことになりました。

40代〜50代のケース

あけましておめでとうございます。

旧年中は格別のお引き立てをいただき、誠にありがとうございます。

さて、誠に勝手ではございますが、紙資源とエコの観点から来年度より年賀状での新年のご挨拶をご遠慮させていただき、近況報告などをメールでさせたいただくことになりました。

60代以上のケース

あけましておめでとうございます

昨年中は格別のご厚情を賜り、厚く御礼を申し上げます。

私事で恐縮ですが、本年を持って定年退職をする運びになったため、皆様への年賀状は今年限りで失礼させていただきたく思います。

終活年賀状の説明は寒中見舞いですることも

説明は寒中見舞いでしても問題がありませんが、時期を逃すと寒中見舞いではなくなるので注意してください。

場合によっては自分から出し忘れていて、相手からの年賀状でやり取りをしていたのを思い出すケースもあり、そういったケースでは寒中見舞いでの説明になります。

時期を逃さないように注意が必要

寒中見舞いの時期は1月7日の松の内から2月4日の立春までの間なので、時期を逃さずに投函しましょう。

立春までに相手に寒中見舞いを届けたいなら、遅くとも1月末日までには投函してください。

とはいえ、基本的には少しでも早いタイミングに投函するのがおすすめです。

基本的な書き方は終活年賀状と変わらない

基本的な書き方は変わりませんが、時候の挨拶が新年の挨拶ではなく寒中見舞いの挨拶になるので注意してください。

寒中見舞いでも代わりの連絡手段は忘れず記載して、辞める理由などはシンプルにまとめましょう。

まとめ

まとめ

終活年賀状を出すのは決して悪いわけではなく、送った結果他の連絡手段で交流が活発化するケースは珍しくありません。

それだけでなく、年賀状を作る手間や費用がなくなって、これまでの人間関係を整理して自分が大切にしたい人間関係だけに集中も可能です。

送る相手がプライベートでも親しい相手かビジネス相手かや、年代によっても書き方は変わってくるのでコミュニケーションの大切さをしっかりと抑えましょう。

自分が大切にしたい関係を守るためにも大切であり、プライベートでもビジネスでも充実したコミュニケーションを継続するためにも理解しておいてください。